2003年1月号

”ドライマウス”が増えています!~潜在患者800万人!?~

こんな症状はありませんか?

ドライマウス

舌がひび割れる、モノを飲み込めない、歯が悪くなる、眠れない…ストレスや食生活の変化などで口がカラカラになる人が増えています。これまで患者の多くは中高年や高齢者でした。年をとると唾液腺が萎縮し、唾液がでにくくなるからです。また降圧剤や鎮痛剤などの薬の副作用が原因の場合もありますが、最近は若者の患者が激増しているのです。目が乾く”ドライアイ”の患者が800万人に達する現状ですが、ドライマウスもほぼ同じくらいの潜在患者がいるであろうと言われています。

ドライマウスの影響

唾液は、口の中の食べカスなどを洗い流すとともに、含まれているリゾチームやラクトフェリンといった抗菌物質が、口の中の最近の繁殖を防いでいます。このため唾液が少なくなって口が乾くと、むし歯や歯槽膿漏になりやすく、炎症をおこしたり口臭の原因になったりしてしまいます。

ドライマウスの原因

若者のドライマウスに「モノをよく噛まなくなったのが原因」という説もあります。確かに柔らかいモノばかりを食べていると唾液腺の働きが弱まってしまうのは当然ですが、他にも「エアコンなどの乾燥した環境に身をおきすぎ」や「口呼吸のために口腔内の水分が奪われていまう」などがあります。   しかし、原因の多くは”ストレス”と言われています。寝ているときやマッサージされてリラックスした状態のときだとついヨダレがでてしまう、逆に人前に出るなどして緊張して口が乾くというという経験は皆さんあるでしょう!このように唾液の分泌は自律神経にコントロールされているのですが、ストレスなどで常に緊張状態にあると唾液がでなくなってしまいます。転職・友人関係・受験…様々な環境によりストレスを感じられてはいませんか?

ドライマウスの治療法は?

ガム

ストレスが問題であるならば、本来は精神科や心療内科の範疇ですが、ここでは簡単にできることをご紹介ます。まず耳の下にある”唾液腺”をこまめにマッサージしてみてください。またガムを噛んだりして口の周りの筋肉を鍛えるのも有効です。口呼吸が多い方は、鼻呼吸に生活リズムを変えるだけでも効果がある場合があります。薬を常用されている方は、量や種類を変えてみましょう!