2015年9月号

起き抜けに歯を磨こう!

Dollarphotoclub_63441322 口の中の細菌が体の不調&病気の原因
「歯を磨かずに朝食を食べると、夜のうちに増殖した口の中の細菌も一緒に食べることに」とは、医師の川合満先生。なんとうんち10gと同じ量の細菌を食べていることになるというから驚きです。 この細菌の出す”タンパク分解酵素”が、インフルエンザ感染の原因。口の中でウィルスを感染しやすい形に変身させていたのです。細菌さえ除菌すれば、ウィルスが体に入っても感染しにくくなります。「風邪が流行する冬期、定期的に通院する3000人の患者の中で毎年約10人がインフルエンザにかかっていました。 しかし「起きぬけ歯磨き”を提唱してからは激変。策何は1人しかかかっていません(川合先生) 起きぬけ歯磨きは、片頭痛や疲労感の改善のほか、病気の予防効果もあるそう。 「増殖した細菌は、歯肉の毛細血管から進入したり、食事と一緒に摂取してしまうことで体何に入ります。そこでさまざまな不調を引き起こすのです。」と、歯科医の渡辺秀次先生は話します。

口の中のうんち10g分の細菌を放っておくと・・・細菌が炎症を起こして歯周病に
歯周病の原因菌は酸素を嫌います。そのため、歯と歯茎の間の歯周ポケットや、舌の裏側で増殖。うがいでは奥に潜んだ原因菌が取れず、放っておくと歯周病だけでなくさらに違う病気にかかってしまうことも。

●動脈硬化:歯周病の原因菌が歯肉の毛細血管を通って全身にまわり、動脈硬化の引き金になることがわかっています。動脈硬化が進むと、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などに。
●心内膜炎:歯肉の毛細血管から入った歯周病の原因菌が、臓器に入り込むことも。心臓に入ると心内膜に炎症を起こします。発熱や疲労感、倦怠感、頭痛などの症状が起きる場合も。
●早産、低出生体重児:歯周病が長引くと、菌を退治しようと体の免疫機能が活発に。すると、生理活性物質が発生。このなかに、子宮を収縮させる働きがあり、早産や胎児の栄養不足に陥ります。
●糖尿病:歯周病で免疫機能が活発になり、生理活性物質が発生。その中には、インスリンの働きを妨げる物質が。血糖のコントロールがうまくいかなくなるので糖尿病が悪化します。

歯を磨かずに朝食をとることによって食事と一緒に細菌が体内へ。臓器や血管を通って、細菌が全身にいきわたってしまいます。
その結果、細菌がさまざまな体の不調を引き起こすことが考えられます。 1日の中で朝は、体の免疫力が低い状態。このときに体内に細菌が入ると、感染しやすく、さらなる免疫力低下を引き起こします。

疲れが取れにくい、月経痛がひどい、偏頭痛がするなどは、起きぬけの歯磨きで改善する可能性があります。ぜひ一度お試しください。