歯の豆知識

2017年2月号

噛み締めが原因!?

私たちは、なにか難しい問題やストレスに直面すると、歯をぐっと噛みしめます。 このとき、歯には約200kgもの負荷がかかります。 通常はそうした緊急事態が終われば、歯は元の状態に戻ります。 「元の状態とは、上下の歯同士が数mm離れ、舌が上あごについている、本来の自然な状態のこと。しかし、最近はそれが維持できない、つまり、つねに噛みしめている人が増えているのです。」 歯は体のなかで最も固い器官ですが、噛み締めは同じ硬さの上下の歯を押しつけるので、歯の接触面がしだいに削れて、摩耗します。 内部の象牙質はあまり硬くないため、歯の根元にヒビが入ったり、割れて、そこに菌が繁殖して炎症を起こし、痛みに。 結果、抜歯するしかなくなることもあります。 上下の歯は、食事で咀嚼するとき以外は接触していないのが普通です。 では、1日のうちどれくらいの時間、接触しているのか? 調べたところ、一般的には、最大たったの20分程度でした。 「それ以上に噛み締めてしまう要因には、ストレスなどによる精神面と、スマホを見るなど悪い姿勢による体の歪みが関係しています。」 そこで、井出先生のところでは、体がどう歪んでいるのか、口腔内外の状態を総合的に把握して治療に入ります。 「歪みが軽い場合には、普段から自分で歯を接触させないように意識する方法(ティース・アパート法)と、家で全身の歪みを補正・予防するあいうべ体操などのセルフケアを実践してもらいます。ほかにはマウスピースを作製して着用を指導することもあります。」 歪んだ土台に家を建てないように、まずは歯が生えている土台を整えること。 咬合調整として、安易に歯を削る前に、噛み締めという原因を考えてみる必要がありそうです。 噛み締めの癖のある方には、顎関節治療から考案された「さとう式リンパケア」をお勧めしています。 顎の関節を緩めることで肩こり・偏頭痛・耳鳴り等の体の不調も改善していきます。 当院では、さとう式のインストラクターが指導していますので、お気軽にご相談ください。