歯の豆知識

2018年7月号

テトラサイクリンによる歯の変色

テトラサイクリンとは、テトラサイクリン系抗生物質の総称で、歯の象牙質や骨に沈着します。

歯の形成期(0〜12歳)頃に服用すると、着色を起こし、容易に除去することができません。服用した時期によって、着色の位置が異なり、前歯から6歳臼歯に左右対称的に現れます。
テトラサイクリン系の抗生物質には、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロールテトラサイクリンなど多くの種類があり、薬によって着色の色が異なります。この色は紫外線によって濃くなるため、生えたての歯は着色がなくても、数年で色が濃くなってきます。光が当たる前歯の色が特に目立ちます。
テトラサイクリン系抗生物質は、以前は風邪薬のシロップとして一般に使用されていましたが、歯に対する副作用が1962年に初めて報告され、最近では使用が控えられています。
しかし、現在の20代後半から40代までは、幼少期に服用した人が多く、歯に薄い黄色の縞模様が認められる人が多いのが現状です。現在でも呼吸器疾患や、皮膚疾患などにテトラサイクリン系の抗生物質が使用されています。