浩子の部屋

宝塚歌劇ロミオとジュリエット

久しぶりの宝塚歌劇。しかも、今回は「ロミオとジュリエット」のミュージカル版。バレエの友人繋がりでお誘いいただき、バレエのお友達と一緒に観劇しました。新生雪組トップとなった音月桂(おとづきけい)さんのお披露目公演です。主役のロミオを演じる音月桂さんは、とっても透き通るような響きのある美声の持ち主とか。顔やスタイルはもちろんのこと、歌って踊れる、まさに万能の「スター」です。
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午後1時からの講演だったので、11時半に待ち合わせて、大劇場の和食「くすのき」にて、楽しい会話をしながらの昼食をしました。お昼時なので結構混んでいて、やはり満席です。歌劇も楽しみですが、たまにこうしてゆっくりと食事をするのも楽しい時間です。
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入場しようとしたら、高校生の団体の列。凄いですね!!
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席は、1階の15列目。全体がちょうど見渡せるとってもいい席です。音月桂さんのトップとしての新しい出発には、ふさわしいミュージカル。ジュリエット役には、新人のダブルキャスト、舞羽美海さんと夢華あみさんが舞台をつとめられます。今日の公演は、夢華あみさんですが、昨年春に歌劇に入団されたばかりの1年生だそうです。16歳という若さのジュリエット役に、若い新人の大抜擢ですね。
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実際に歌を聴かせていただくと、高い音質の透明感のあるきれいなソプラノ。16歳ジュリエットが恋に芽生える「初々しさ」を、その声が象徴しているようです。なるほど・・・歌唱力が素晴らしいのですね。男役には年数(キャリア)が必要なようですが、女役は若々しさや可愛らしさやあどけなさが必要なのですね。
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シェークスピア作の戯曲「ロミオとジュリエット」は超有名ですが、恥ずかしながら、私は本を読んだこともなければ、映画も舞台も全く観たことがありません。ただ、家同士の関係で、絶対に結婚ができないふたりが愛し合い、許されない恋は「死」という悲劇に終わるということだけは知っていました。悲しい恋愛物語よりも、念願成就するもしくは成功する物語やコミカルが好きなので、観たことがないのかもしれません。
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今回は、ウエストサイド物語のように、完全にミュージカル劇になっていたので、踊りも大勢の方が揃って披露され、また、歌もいろんな配役の方が、シーン毎にソロで歌われていました。それぞれの役柄の個性も、それを演じる人の個性も存分に出ていたように思いました。
主役のロミオやジュリエット役はもちろんですが、特に、私はジェリエットの乳母役(沙央くらまさん)の歌に聴き惚れてしまいました。ジュリエットが決して愛してはいけない人に一目惚れし、どうしても結婚したいと言った時に、彼女を幼少より育ててきた乳母は、実の親の思いよりも愛が深く、彼女の情熱にうたれて、ロミオへの思いを遂げさせてやりたい一心・・・その時に歌う歌。
親ではないけれど、親以上にあなたのことを思い育ててきた。あなたの幸せのことだけを考えて育ててきた。親の政略結婚ではなく、どうか大好きになった「その一途な思い」を遂げてほしい。ジュリエットの幸福な未来のために!!
そんな思いを切々と歌われる時、私も同じ「母」の気持ちになり、やがてはこういう時が訪れるであろう女孫達の「祖母」として、この乳母の思いと重なり合って、感涙しました。
ところで、今回のミュージカルの特徴としては、「愛」と「死」という配役をされていました。「愛」女役は、もともとは男役の大湖せしるさんが、感情を手肢に表し、とても優雅に見えるけれど、力強く踊られていました。「死」男役は、死神のように背後にいて、ロミオの危うき「命」を、その危なげな空気感を、妖気的な踊りで表現されていました。忍び寄る影のように、そして、時には激しく・・・!!
普通のお芝居と違い、どの場面もドラマチックであり、陰と陽が対比されていて、全く飽きる暇がありませんでした。悲しい恋物語を、一幕一幕を大切に扱って表現されているように思いました。
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最後のフィナーレの場面では、可愛い白いエンジェル達のラインダンス。きれいに高く揃った足と、はちきれる若さと、タイミングの良さと・・・
「これぞ、宝塚!!」ですね。
そして、一番最後に、主役が大きな羽根を背負って出て来られる、ラストシーン。これあってこその宝塚、期待通りの、いえ、期待以上の宝塚に大興奮、大満足♪
「どうか、この夢の世界が閉じませぬように・・・」
と思いつつ、帰路につきました。
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現実とはちがう、“夢また夢”の美しすぎる華やかな世界。
それを演じる人達の日々の努力と鍛錬の賜物ですね。エネルギーを爆発させる「若さ」の一片をいただきました。ロウソクの火のようにほんのりと心に灯りを照らす、美しき想い出のシーンの数々。宝塚歌劇に憧れていた、少女の頃の気持ちに戻ることができました。そして、幼き頃によく連れてきてもらった私の亡き父の若き姿も瞼に浮かび、懐かしさがこみ上げる日となりました。
♪すみれの花〜咲くころ〜♪は、永遠の乙女心咲くころ・・・ですね。
そして・・・我が家でも・・・役者の登場です!!(笑)
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