朝の8時30分丁度、毎日、コツコツと何かの音が聞こえ始めます。
今日は、南面バルコニー側の足場の解体作業です。昨夕に、12階まで解体が進んでいたので、今日は11階の部分からです。コーヒーを飲んでいた私は、早速にベランダから乗り出して、写真撮影に没頭(必死)。覗きこむだけで、おそろしや〜〜ぁ!!
簡単な黄色いロープ1本掛けるだけで、命綱を付けているわけでもなく、ひょいひょいと、細い渡り廊下を歩くように、いとも簡単に・・・
平均台の上よりも、もっとこわいはずなのに・・・
なんで平気でいられるのか、ようわからん(???)
主人も、娘も、
「うゎ〜〜!!見ているだけでもおそろしい。」
と、表現。そう言いながらも、どない(どのように)してはずしていくのか、興味津々。
無駄のない動きですねぇ〜。
一つずつ的確にはずしていって、一つずつ鉄の棒や板を運んで、ビルの真ん中辺りで、まとめてロープで吊るして、下に落としていくんです。段取りがきちんと決まっているから、スムースなんですねぇ〜。
でも、親方らしき人が、時折、階下から怒声を響かせています。若い人たちの安全を考えて、全てに配慮して、指示を出しているわけですよね。1分1秒の隙もなく、気を張り巡らせて、自分の身の安全を図る。
油断大敵、安心禁物、日々精進。
そんな言葉が、私の頭の中を右往左往している状態です。
とにかく・・・「あ〜ぁ、こわっ!!」
お昼時にエレベーターで、解体作業の人達6人と一緒になりました。午後の仕事が始まるようです。
「お世話になります。やっと明るくなって嬉しいです。でも、お仕事、ほんとに大変ですねぇ〜。」
「いや〜、けっこう暑いですよ〜ぉ。暑いのがたまりませんわぁ〜。」
「このお仕事の年齢制限は、いくつくらいなんですか?」
「60になったら、登れまへん。」
「60歳までは登れるということですか?すごいですね。」
「けっこう、いけますよ。60になったら、登ったらいかんと言われるから。」
と、元気いっぱいです。言葉は簡潔でぶっきらぼうに感じますが、心は優しくて、男らしいというか、たくましいというか、頼もしいというか・・・
狭いエレベーターの中で、男臭い熱気をムンムンと感じました。
「お〜い、じゃぁ、7階、行くぞ〜!!」
体格のいいお兄ちゃん達は、意気揚々と出て行かれました。
「がんばってくださいね〜!!」