「皆さ〜ん、こんにちは〜！！」で、始まった講義。
参加者は５０名程度。小学１年生から大学1年生までのお子さんとその親御さん等が来ておられました。講師は、（株）アビリティトレーニング代表取締役の木下晴弘氏。
「こんなセミナーは、初めてです・・・！！小学生の人には、ちょっと難しいお話ですが、ついて来てくださいね。ステキな会場ですよねぇ〜。今回の企画に、３人の方々にお世話になりました。そして、会場に来ていただいた皆さんに、心より御礼、感謝申し上げます。」
と、お話され、手を合わせて丁寧におじぎをされました。

お婿ちゃんの勤務している、ミナミ歯科クリニック院長先生の計らいで開催された講演会で、私までも参加させていただき、ほんとに光栄です。ミナミ歯科のＯＢの方やお知り合いの方にもお声かけされ、たくさんの教育熱心な方々の集まりでした。
ここからは、木下氏の講演です。まず、ご自身の経歴、波乱万丈人生を、面白おかしく話されました。
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感謝の気持ちに、魂を込めまして・・・お話させていただきたいと思います。
「幸せになりたい！！」
どうすれば、幸せになれますか？
「確実に、幸せになる方法があるんです！！」
これを今日、お話したいと思っています。
僕は、勉強大嫌いでした！！ず〜っと嫌いでしたよ。
大人になるまで、 ４８０坪という大豪邸に住んでいました。つまり、「おぼっちゃま」でした・・・が、しかし、父が事業に失敗して・・・家に赤紙が貼られて・・・一家で夜逃げしました。
人生どん底。さらに、もっとどん底を味わうことになりました。その頃、３年浪人してやっと同志社大学から合格通知を受け取りました。そしたら、母が、「大学に払えるお金はない。お前の行っていた予備校に全部払ってしまって無くなった。」と、言われました。
それで、仕方なく、生活費を自分で稼ぎながら、大学に通いました。アルバイトニュースで見つけたのが、進学塾の先生。小４〜高３までの算数・数学の先生を担当しました。
ところが、この進学塾には、先生の評価を生徒のアンケート結果から採点されるというシステムがありました。そして、その採点により、時給が決定されました。項目は、下記の５段階評価。
?教え方がうまく、わかりやすい
?教え方はうまいが、生徒である自分が怠けているので、成績があがらない
?大体このままでよい
?教え方が下手でわかりにくい
?教え方も下手であるし、生徒である自分も怠けているので、わかりにくい
?に100％の○がついた人は、「パーフェクト講師」と呼ばれていた。時給は、8000円ですよ〜！?が100％の人は、「逆パーフェクト講師」と呼ばれた。（笑）
アンケートの採点で６０点が最低レベルで、これを切ると「首」です。
私は、当時、「超ウルトラ・３流・ダメダメ講師〜〜〜！！」（悲・泣）
もう無理や！！・・・と、辞表を胸に収めて持って行った時に、先輩講師に怒鳴られた。
「お前は、絶対に８０点を超える先生にはなれない！！お前は、技ばっかり追いかけているなあ。お前の授業には、心のかけらも感性も何もない！！」
そして、ある人物に会って来いと言われた。それで、東京のあるお爺さんに会いました。
そこで、私の今までの人生がバタバタと音をたてて崩れてしまいました。ショックでした。
「やり方」は、人生の「在り方」に収束する。
このように教えてもらい、先輩の講義を半年間聴き続けて、マネしようとして工夫を重ね、頑張っていたら、パーフェクト講師になり、塾の講師にはまってしまっていました。
でも・・・大学卒業後、友人の誘いにつられて、銀行に就職してしまいました。親も、いい所に就職したと、とても喜んでくれました。
毎日、10億の札束を目の前にして、それを数えて・・・
これ、僕に合ってない、無理！！・・・と、40日で退職。
「なんで辞めるねん？」と尋ねられ、「何もわからないから辞めるんです。」と、訳のわからんことを言ってました。（若気の至りです・・・汗）
お札は叩いても、ホコリしか出ません。子供を叩いたら、声も涙も出るけれど・・・（笑）
やっぱり、塾の講師の方が、性に合っている！！
そして、進学塾（Ｈ学園）に戻り、専任講師になりました。しばらくして、塾の内部で分裂が起こりました。そして、私はＮ学園に移籍しました。すると・・・
Ｈ学園から僕宛てに、なんと、１億円余の損害賠償請求書が届きました！！（ひぇ〜〜）
３０歳で１億円。お金あるわけありません。もちろん、払ってはおりませんが・・・（笑）。
そんな経緯の中で、塾の講師として、トップクラスをずっと担当してきました。そして、子供たちを勉強させるためには、自らが好んで勉強するようになるには、なにが必要かを追求していくうちに、子供たちから教えられたことがいっぱいありました。
人というのは、自分のことは鏡を通さないと見えません。例えば、ネクタイが曲がっていても、鏡がなければ、「きみ、ネクタイ曲がってるよ」と、他人に指摘されるまで分からないものです。幸せも同じです。自分の幸せは、他人の目を通してはじめて、幸せであることに気付きます。人が自分を見てくれている。人が、自分が幸せであることを知っている。自分にはわからないが、人の目線で、自分の幸せを知る。
自分が幸せであることに気がついたら、次に、他人を幸せにする・喜ばせるためには・・・「知識」や「技術」が必要だ！！
例えば、歯医者は多くの人を喜ばせている。その技術で、その知識で、痛みを取り除き、食べられるようにしてあげて、多くの人に感謝されている。
人生の法則は、「人に与えたものは、必ず自分に返ってくる」ということです。
だから、今、しんどい（辛い）けれど、しんどいことに向きあった瞬間に、しんどいことは消えてなくなるんです。そうしているうちに、自分の役割がわかるんです。
絶対に逃げない！！
逃げて違う環境に行っても、また同じ問題やしんどいことにぶち当たる。
だから、問題にぶち当たれ！！
そしたら、それが解決できて、幸せになれる道が開ける。
学歴が問題ではない。学力が大切なのだ！！学力は「生きて行く力」となり、「人間力」となる。勉強は、成績や学歴の為にするのではない。人間が豊かになる為に、勉強が始まったのだ。ここを間違えるな！！
「成功」の反対は何？？？
失敗？？？・・・ではない。何も行動しないこと。だから、成功もしない。
失敗してもいいんだ。最初から必ず上手くいくことはない。そこに努力を重ねるから、成功するんだ。
人間は、「無」から「有」を生み出す、すばらしい「力」を持っている。
「私は、すばらしい！！」と、思ってください。これを「自尊心」といいます。
では、周りの人は・・・？？　あなたと同様にすばらしい。これを「他尊心」といいます。
この「自尊心」と「他尊心」の両方を持ち合わせてこそ、成功があり、幸せになれる。
環境は大切！！家族はいがみ合ったら、自分の頭は・・・「頭打ち」。
頭は育たへんで〜〜〜！！（笑）幸せの中で、頭は育つんや。
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こんなふうに、分かりやすいオモシロトークは、続いていきました。
全部書くと、大変な量になるので、この辺で・・・
あとは、木下氏著書「涙の数だけ大きくなれる！」「できる子にする『賢母の力』」「ココロでわかると必ず人は伸びる」を読んでみてください。

最後に先生に、著書にサインをいただきました。
「感即動」という中国の言葉から、「感動」という言葉が生まれました。子育てには、感動が必要。勉強も感動があってこそ、体に脳に心に吸収されていく。たくさん感動して、行動して、たくさんの幸せをつかんでください。
このようなことをおっしゃっていました。
小さなお子様を持つご両親へ、私から一言。
私が祖母という立場になってはじめて、祖母がしてくれた大切なことが、いっぱいあったことを知りました。娘の母の立場である時には、「親」という目線でしか物事が見えず、「親の責任」という言葉の重圧があり、また、自分が抱える理想の子供像があり、自分が生んだ子であるにもかかわらず、思い通りにならないジレンマに陥り、それらがストレスとなって、子供に八つ当たり・・・。今思えば、ほんとに可哀想なことをした・・・と反省。
母親としては、５０％のできカナ？！まあ、なんとか素直に育ってくれたことに感謝。
でも、一番大切なことは、「生まれてきて良かった！」と思ってもらえること。
それが、親にとって、最高の幸せです。
私も、生んでくれた母、育ててくれた父、惜しみない愛情を注いでくれた祖父母があってこその「今」であることに、ずっと感謝し続けています。
皆さんのお子様の心のコップに、溢れんばかりの「愛情の水」を注いで上げてください。ただし、欲という汚れのない、透き通って純粋な、きれいなきれいな「水」ですよ。