浩子の部屋

SPring-8

佐保会大阪支部の研修バス旅行は、
「スプリングエイト」と「サクラ」???
春だから、お花見のイベントか何かがあるのかな・・・と一瞬思いましたが、理科研修会も兼ねて、兵庫県播磨にある世界一の素晴らしい施設見学をするということでした。研修バス旅行の案内が来たので、出発前日にインターネットで調べてみることにしました。

SPring-8」は、今話題の理化学研究所が所有・運営する大型放射光施設であり、分かりやすくいうと「スーパー顕微鏡」である。SPring-8の名前はSuper Photon ring-8 GeV(80億電子ボルト)に由来している。現在、この規模の大型放射光施設は、アメリカとフランスと日本の3つしかないものである。

1997年から一般に広く使用できるようにされたもので、その「放射光」は、従来のX線発生装置から発せられる明るさ(輝度)の1億倍もあり、並行性(散乱をしない)を持つ波長の光で、軟X線から硬X線(軟は長い波長、硬は短い波長のこと)までの広いエネルギー範囲で発生できるらしい。

SACLA」は、2011年から利用できるようになった、X線自由電子レーザー施設であり、世界一の「超スーパー顕微鏡」である。X線自由電子レーザー(SPring-8 Angstrom Compact Free Electron LAser)の頭文字をとり、日本に馴染みやすい名前がつけられたらしい。

難しい話はさておき、こんなことを調べていると、ガム・タイヤ・シャンプーの宣伝が出てきました。こんなところにまで宣伝して何かメリットがあるんだろうか・・・と思ってみてみると、江崎グリコのポスカガムの成分POs-Ca(リン酸化オリゴ糖カルシウム)は、唾液に溶けやすく、歯のエナメル質の再結晶化が、このSPring-8で実証されたそうです。

「あっ、うちの診療所にポスカガムあるやん!!」
と、Spring-8にぐっと親近感がわきました。2月に江崎グリコ株式会社から、『POs-Ca F』というフッ素をさらに配合した「歯科医院専用販売ガム」を持ってこられ、勉強会をしたばかりでした。POs-Ca Fの効果や販売のことしか頭になかったので、こんなに身近にSPring-8の存在があることに驚きました。

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ポスカは、歯の結晶構造や硬度を取り戻すことができる。理化学研究所が保有する世界最大の放射光施設「SPring-8」で、X線を細菌程度の大きさに絞り再石灰化部位の結晶量変化を分析する実証実験でも、リン酸カルシウムでできた歯を構成する成分であるハイドロキシアパタイト結晶が歯エナメル質と同じ方向に形成されていることが立証された。
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これは、明日の研修バス旅行に持っていって、SPring-8を身近に感じていただけるチャンスと思い、早速にPOs-Ca Fのイチゴ味とマスカット味を準備しました。1袋100gで57粒ほど入っています。

今回のバス旅行には、京都や滋賀、徳島からも参加され、41名で出発しました。たまたまお隣に座ってくださったのが、徳島から来られた物理学科の8歳年下の方でした。さすがに、加速器に興味をお持ちで、その方の恩師にあたる物理学科の元教授も参加されていました。やはり今回の参加は理学部卒の方が多かったです。

播磨まで行く途中休憩の時に、ポスカガムのことをお話し、皆さんに試食していただきました。とても興味を持っていただき、味も美味しかったと評判もよく、昨日にネットで調べておいて本当によかったと思いました。マスカット味がさっぱりとしていて、爽快感があるようです。

さて、播磨に到着し、早速に和定食の昼食をいただきました。それからすぐに、SPring-8の普及館に入り、ビデオ鑑賞とその説明を受けました。磁石や加速器のさまざまな原理を教えていただき、その後、放射光の蓄積リング棟を見学させていただきました。

蓄積リング棟は、直径約450mで周長が1.5kmもあります。太陽の100億倍もの明るさに達する「放射光」という光を使って、物質の原子・分子レベルでの形や機能を調べられます。また、この中では、大勢の人が56箇所で同時に放射光を使って実験することができます。各箇所によって光の種類がそれぞれ違うので、実験目的に応じてオペレートしてくださり、1時間6万円で使用可能。実験は、冷却しながら放射光をあてて、数時間観察することもできるそうです。

リング棟では、自分の実験場所に行くのに、自転車を使って移動されていました。棟内には120台も用意されているそうです。快適に走っておられる実験者の方を見ると、なんとなく親近感がわきますね。
(放射光は厚い鉛板の中にあるので、自転車で走っているような、人のいる場所は安全です。)

放射光には、次のような特徴があります。
①極めて明るい。
②細く絞られ拡がりにくい。
③X線から赤外線までの広い波長領域を含む。
④偏光している。
⑤短いパルス光の繰り返しである。


SPring-8で何ができる???
① 今まで見えないものが見えるようになる
② 生命の働きを追求することができる
③ 自然の姿をうきぼりにする
④ 世界最先端の研究がまさにここでできる

http://www.spring8.or.jp/ja/about_us/



次は、全長700mの「SACLA」の見学です。超高性能であり、世界で一番小さなものが見えるというものです。SPring-8と比べて、明るさは10億倍、パルス幅は1000分の1、波の揃い具合は1000倍という優れものです。


ただ、あまりに光が強いので、一瞬のうちに壊れてしまうので、それまでにデータを取らないといけないそうです。データ量は、37テラバイトくらいあるそうです。数字が大きすぎて何が何だかよくわからないと思います。私自身もよくわかりません。

「壊れることをデザインする」

でも・・・
「地球全体を眺める位置から、地球上の蟻の姿を見るような装置」

といえば、そのスケールが如何にスゴイものかがわかると思います。

これらの装置を使った将来の展望は、地球の進化の歴史もいずれわかるようになるということです。壮大なスケールの話です。POs-Ca Fガムをじっくり噛みながら、頭の中が一列に結晶化する?ように、整理してみようと思います。(笑)

春八番 サクラビームで 脳サクラン(錯乱)

最後に、このように素晴らしい企画を担当していただいたお世話役の先輩諸氏に、心よりお礼と感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

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