へバーデン結節と診断された、私の右手小指第一関節の痛み。手が触れるとピリッと電気が走る痛みで、このまま進行すると、ピアノが弾けないどころか、字も書けなくなり、日常生活にまで支障があるのではないか・・・と不安がよぎりました。あまり落ち込むことの無い性格の私ですが、現代医学で「原因不明」と言われたら・・・
そこで、娘が一言。
「お母さん、お医者さんやから、治されへんのんと違う?」
ふむふむ・・・そうや、絶対に治す方法があるはずや・・・と思い、インターネットでいろいろと検索してみました。とりあえず、「何かに当たって砕けろ」的発想でした。9月中頃のことです。
一つ目は、へバーデン結節を治す整体院のページに当たりました。ごく普通の整体ではなく、「痛みをとる」治療において、「自分の体は自分で治す」という考え方がとても共鳴できる、施術者の方の話が掲載されていました。本院は愛知県ですが、分院が近くて便利な新大阪駅前にある「FMT整体」です。早速に電話しましたが、予約がいっぱいで、2週間後になりました。
二つ目は、自分の体内に溜まった長年の「毒素」をデトックスしたいと思い、統合医療や分子整合栄養学のお医者さんを探しました。重金属のキレート点滴をしていただけるところを探したら、なんと、地下鉄中津駅前に、昨年5月オープンされた「小西統合医療内科」があることを知りました。近いので、早速に行って、初診カウンセリングの予約をしてきました。ここも全国から来られているので、一番早い予約で3週間後でした。
三つ目は、以前に習っていた顎関節症治療の「さとう式リンパケア」の講習を、もう一度、初級から受講しようと思いました。8年も前にほんだ式口臭治療で出会った、愛知県の月見歯科クリニック・佐藤青児先生がリンパの研究をされて、どんどん進んでおられるのを、メールやフェイスブックで知っていたからです。今は、筋肉をゆるめる講座も開設され、本もたくさん出版されて、全国的に有名になっておられます。
とりあえずの、上記3本柱でどれかがうまく合致すればいいな・・・と秘かに思っていました。何事もやってみないとわからない。「成せばなる成さねば成らぬ何事も」の精神です。ピアノの森山先生もとても心配してくださいましたし、ピアノ仲間の友人も心配して、診療所に尋ねて来てくださいました。「浩子さんから、ピアノを取ったら、人生の楽しみや心の支えが無くなる」という発想だったと思います。
皆さんの心配してくださるお気持ちが嬉しく、よけいに、一生涯ピアノを弾き続けたいと思いました。だからこそ、自分の腫れている右小指の関節を見ながら、「絶対に治すんだ!!」という意志に変わっていきました。
そして、FMT整体に行く日がやってきました。新大阪駅東口からすぐのところです。
初診で、いろいろと問診表に書き、その後、この整体院の方針を書いた冊子を読ませていただきました。
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痛みや違和感は体の発するSOSです。真の健康を求めるのであれば、痛みや違和感(結果)は、望ましくない動作の癖や生活習慣を続けた結果(原因)、あなたの体が最悪のことになる前に発した、「ありがたい警告」であることを理解する必要があります。
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そのとおりだと思います。自分の生活習慣の癖や乱れが、目の前の「病気」を起こしているのですから。整体でサポートしていただきながら、治すのは「自分」であることを、自分に言い聞かせます。
一回目の施術で、数日は好転反応が現れるということでしたが、さほどの影響も無く、以前より随分痛みが無くなってきました。これは希望が持てそうです。「痛みをさがさない」ということを心がけ、良くなることを念じていました。1週間後、2回目の施術を受け、数日後には痛みが8~9割取れてきました。わぁ~、嬉しい!!
次は、小西統合医療内科へ行く日が来ました。行ってみると、胃腸に関するアンケート調査をされました。小西先生は優しそうな温厚な方で、私の症状を診て、アレルギーと毛髪検査から始めるということでした。日本の医療界はアメリカより20年遅れているようで、検査も日本でできないものは、アメリカまで出すようです。
料金は、自費診療なので高額にはなりましたが、この結果がないと治療方針が決められないようです。結果は、約1ヵ月後といわれました。小西先生は、対症療法よりも、原因を追究して、「自己治癒力を高める」という方法を選択されています。結果が楽しみです。
3つ目の「さとう式リンパケア」は、創始者の佐藤青児先生じきじきの講義を聴きたいと思い、ちょうど新大阪で開催される3つの講座を、まる1日間受講させていただきました。筋肉をゆるめる基礎編・リンパケア初級・リンパケア上級です。佐藤先生とはフェイスブック仲間であり、久しぶりにお会いできて、ほんとに嬉しく感じました。
当院の患者さんも受講されていたり、歯科衛生士さんもふたり受講されていました。そのうちのおひとりが、
「中津に小西内科ってあるでしょ?小西先生には、娘がとてもお世話になったんです。とっても優しくて、思いやりのあるいい先生ですよ。」
というお話が出て、なんと不思議なご縁かな・・・と思いました。
そして、佐藤先生の講義が全部終了しての帰り道、佐藤先生とお蕎麦屋さんに寄りました。先生とゆっくりお話させていただけるなんて、ほんとに幸せでありがたいことです。8年前の、最初に顎のリンパマッサージを教えていただいた時の話になりました。ちょうど、台風だったので、大変だったことも思い出しました。
「江上さんに、あの時言われたことを、ずっと覚えていますよ。」
「えっ、私がですか?何か要らないことを言いましたか?」
「いえ、僕の手から白い煙のようなパワーが出ているのが見えるって・・・」
「え~っ、そんなこと言っていました?」
「僕の手からはエネルギーがいっぱい出ているから、人の悪い気は吸わないですよって。」
言った張本人の私は、全く覚えておりません。故意に発言したことではないからだと思います。お顔にご飯粒が付いていますよ・・・みたいな気づきの言葉ですから。見えたものを素直に伝えただけですから。私の記憶には、見えたというのはかすかにあっても、それを先生に伝えたという記憶が無いのです。
それと、FMT整体にいったという話をしたら、愛知本院の開設者は佐藤先生の患者さんだとか。どうして、こんなに繋がっているの~~???あまりに狭い世界に驚くばかりです。
やはり、考え方の根本が同じなのでしょうね。きちんと原因療法をしたい、患者さんに喜んでもらいたい、自己治癒力を高めてもらいたい、幸せな生活・人生を送ってもらいたい等。
おかげさまで、私の指はあっという間に快方に向かい、約3週間で99パーセントの痛みが消失しました。今までどおりの生活が戻ってきました。本当にありがたいことです。これからも症状を悪化させないように、現状維持できるように、もしくはより良くなるように、努めていきたいと思っております。
ところで、私が治ったのはいいのですが・・・
私が自分の指を治すために、顎関節症の方のリンパケアを習っていると話したら、当院女性スタッフ13名のうち、5名が顎関節症であることが発覚しました。しかも、一番若い20歳の松永さんと、勤務して2ヶ月の衛生士岩元さんが、「重症患者」であることが分かりました。何で~~~?!「灯台下暗し」ってこのこと???
結局、診療中に岩元さんの顎リンパケアをし、夜には、ふたりのリンパケアと筋ゆるをする破目になりました。私の3分の1しか生きていない人達に、61歳の私が何で「ゆるゆる」とケアをしないといけないのでしょうか?!世間的にいうと真逆ですよね。61歳の私が、肩揉みしてもらうほうでしょ?なんでやねん!!・・・という感じです。(笑)
若い人達が、本当に、何で鋼鉄のように硬い身体をしているのか?!
結局は、ストレスホルモンを自分から生み出しているのに、それに気づいていないというのが最大原因です。常にストレス社会に生きてきた人間達は、それが日常であるということであり、それが異常であることすら気付いていないのです。
私は、自分の身体を治そうとしてやってきたことが・・・
あれっ、おかしいな~???
こんな状況になるとは、1ヶ月前には想像もできませんでした。もう、よぼよぼのおばあちゃんになるのかと思っていたくらいですから、それは、それは、雲泥の差。
「身体の激痛」というのはこんなものであり、毎日これを耐えるというのが、如何に辛いことであるか。日々、普通に生活できることのありがたさを、こんなにも感じることができたのは、ほんとに嬉しいことです。そして、副産物である、人の痛みも取り除いてあげることができるという術を学ぶこととなり、私の世界は、またひとつ、広がり始めているのです。
痛みから 教わる生き方 此の人生