平成21年の幕開け。
今年は、娘の出産があったため、いつものように海外旅行には出かけられず・・・
娘達家族と9人で、元旦を過ごすことになりました。
おかげで・・・??私は30日から、おせち料理の準備。30日は買出し、31日は1日がかりで・・・
「え〜〜っ?!おせち、全部作るんですか?」って、よく尋ねられるんですが・・・
全部ではないけれど、ほとんど手作りします。
昔に一度、デパートで頼んだことがあるのですが、パック詰めにして送られてきた「おせち料理」は、とっても味が濃く・甘辛く、しかも、元旦の朝に家族で祝っていただいたら、それでおしまい・・・みたいになって、お客様用というわけにはいかなかったのです。
家族からのブーイングもあって、それ以来、「おせち」はずっと手作りになりました。
江上家に嫁いできて、姑に「江上はこうするんや」ということを、いろいろ教えてもらいました。伝統というのはとても大切。姑も、それを、身を持って受け継いできたんだから、私もそれを受け継いで、次世代に伝えていくことの大切さを思います。
娘達にも、しっかりと教えておかねばならないと思っているのですが・・・
娘達は子供の世話に忙しく・・・野菜の皮をむいたりするくらいは手伝ってくれるんやけど・・・味付けとかは、全く伝えておりません。
まあ、食べているんだから、どんな味が美味しいのかくらいは、わかると思うのですが・・・ムムム
江上家は、特に野菜が大好きなんです。煮物が好きで、たくさん作ります。三が日(1〜3日)、お雑煮で祝い、おせち料理を食べます。そして、一人ずつにお膳を出します。何十年(何百年?)も前から伝わってきたことなので、大変手間がかかりますが、姑が生きている時はずっと続けていました。今は、旅行に出かけたりするので、略式になっています。
それでも、やはり、教えてもらったおかげで、今も段取りが出来るんですね。
姑に感謝しなくては・・・と、今になって思っています。
おせちの三段重は、ほんとによく考えられていますね。
来客にこの三段重を出しておけば、適当に酒の肴として摘まんでもらえるし、汁物は、朝は雑煮、夜は茶碗蒸しで済ますことができます。重箱は、見栄えもいいし、持ち運びも楽で、料理の補充ができて、毎回気持よくいただくことができます。
姑が言っていた言葉を、今、噛みしめています。
伝統というのは、「格式にこだわる」というだけではなく、見た目に美しく、手間がかからず、簡潔にして重厚なおもてなしが出来るということを伝えているのですね。
そうだからこそ、次世代にも日本の伝統美を教えていかねばならないし、また、伝統を受け継いでもらうことで、先祖があっての自分であることを、「食」を通して自然に「知る」ことになります。孫達にも、この伝統の中で育てることが、「自分が大切に育てられた」という思い出になることでしょう。
私の実家でも、祖母から様々な「謂われ」を説いてもらいながら、元旦をみんなで祝うことの大切さを教わってきました。一年を通じて、元旦は「特別な日」という意識が常にあります。節目・節目を大切に生きることが、生涯を通じて大きな財産になっていくんです。お正月の行事は、家族全員が揃って新しい一年を健康に過ごせることを祈り、家族の絆を深めることに繋がっていきます。
初詣は、地元の富島神社へ参拝しました。
神社では、「家内安全」のご祈祷をしていただきました。昨年の厄を払い、今年の福を授けていただくという、ありがたい祈祷です。家族みんなが一緒にお参りできることで心が通い、気持ちがすっきりして、新たなエネルギーを注いでいただくことになります。
富島神社も、この神社を現在管理されている禰宜(ねぎ)さんが、荒廃していた神社を、ここ1年半ほどで、賑わいのある神社に立て直してこられました。地元をずっと周り、一軒一軒声かけをされて参拝を促したり、ポスターを貼ってまわったり、その努力は素晴らしいと思います。神社も営業が必要な時代になりましたねぇ。
私達も、家族9人でこうして元旦を迎えることができる幸せを、噛みしめています。
今春、東北に引っ越してしまう長女家族。来年の正月は、またバラバラになってしまうんですね。でも、遺伝子を受け継いでくれる孫が増えていき、江上家を支えてくれたり、江上家の伝統を何処かで受け継いでくれる。それが、私達の「生きた証し」になるんですね。
親から教わったことを、自分の子に伝える。
祖父母から教わったことを、自分の孫に伝える。
当たり前のことですが、今、その当たり前のことが崩れてきています。この原点を大切にすることが、子供への真の教育です。
そして、教育の原点は、やはり、代々伝えられる「家族の愛」です。
学校が教育してくれるのではありません。子育て自体が「伝承」であり「伝統」であることを、今の世代の人は忘れてしまっています。世の中の情報に惑わされず、この正月にこそ、自分の先祖の歴史を振り返り、自分の原点を確認することで、素晴らしい未来が見えてくると思います。
今年の私の目標は、「飛躍」です。
年はとっても、まだまだ新しいものへ挑戦を続けます。
「まだ飛ぶんですか?」という声が聞こえてきそうですが・・・
娘や主人にも、「じっとしてたら?!」とか、「しっかり家族を守れ?!」とか言われていますが・・・ちょっと性に合いません???
それは、「伝承」ではなく、「伝書」バトのように飛ぶことと違いますか? ・・・って??
そうかもね♪・・・伝書バトは、必ず原点(出発点)に戻ってきますから ・・・(笑)
日本の伝統と伝承 へのコメント