昨日、セイトくんが、生まれて初めての散髪をしてきました。ママも、「そろそろ切らないと、襟足が長いし・・・」と言っていたくらい、長く伸びていたのです。
「ちょっとおっちゃんくさくなったかも?」
カットする前は、満1歳の男の子にしては、少しカールした髪の毛だったので、よく女の子に間違えられていました。
「まあ、すっきりして、良かったじゃない。男の子らしいというか、お兄ちゃんらしくなったかな?」
ママの同級生が経営している美容室「リゴッツ」で、カットしてもらってきました。兄のコウキくんも行っているところです。
最初は、ママのお膝の上でおとなしくしていたようですが、途中でイヤになってきて、泣きだし始めたそうです。
「もっと、短く切ってもらうつもりやったけど、泣きだしたから、ちょっと中途半端な感じになったん。まあ、少しはましかな?」
美容師さんも大変ですね。こんな小さな子はじっとしていないので、あやしながら、さっとハサミをいれるのですから・・・
でも、手つきは、普段通りの本格派。この態勢でできるのは、「凄い!!」と思います。手慣れているからこそ、一瞬にして的確に無駄なく仕事ができる。プロの仕事ですね。
歯医者もそうですが、人間相手の技術職というのは、いかに瞬時に、いかに確実に、いかに綺麗に、相手に負担をかけずにできるか。それをある程度無意識に行えるのが、本物の技術なのでしょうね。
実は、昨夜の診療で、非常勤の先生が、左上の親知らずを抜歯しようとされていました。なかなか抜けずに30分くらい格闘されていたようです。すると、主人(院長)がそれを察して診にいき、へーベルを持って、あっという間に抜いてしまいました。
「先生には、ちょっと患者の目の前で、屈辱的やったかもしれんなあ。」
非常勤の先生には大変申し訳ないですが、ここが経験による技術力の差。力をかける方向のちょっとした違いなのに、この時間の差。歯医者といえども、ベテランになるには、何十年もかかる・・・ということですね。
「院長先生に抜いてもらわなかったら、あの抜歯は難しかったとしか判断していませんでした。あっという間に抜いてもらったことで、技術の差が歴然とわかって、僕としては目標ができ、かえって良かったと思っています。」
この差を真摯に受け止められた、非常勤の先生の素晴らしい前向きな言葉です。
「職人技」と一口に言いますが、それは不断の努力の賜物ですね。研ぎ澄まされた鋭利な刃物が、一瞬にして物をスパッと綺麗に切るように、研ぎ澄まされた技術は、見た目にも素早く優しく、しかも正確に仕事する。
でも、残念ながら・・・
磨かれていく技術と並行して、磨かれていく頭頂部。
研ぎ澄まされた技術と並行して、研ぎ澄まされていく天然ボケ。
なんか天秤にかけて、どっちが重い?みたいな感じですけど・・・(笑)。