第27回を迎えるピアノ発表会は、阿倍野区民センターの小ホールで行われました。今回は、私と内孫3人の4人が演奏します。宮城の孫達は、今回は来られませんでした。2週間前に主人のタキシードを借りたことのある長堀橋の「vivien」に行ってきました。私はソロで弾く曲、ドビュッシー作曲「月の光」に合わせて、黄色のドレスを借りることにしました。
今回は、ソロと孫コウキ君の連弾だけと思っていたのですが、急遽、森山先生が、チェロとのデュオをしてほしいということで、歯科の受付まで楽譜を持ってこられました。
「これ、とっても素敵な曲やから、是非、江上さんに弾いてほしいのよ~。」
と・・・それを聞いていた受付スタッフ達は、
「あらっ、確信犯ですね。奥さん絶対断れないことを知っているから、持ってこられたんですよね。」
それ以外に、森山純先生に習っている皆さんやその保護者の方の集まり、つまり、森山先生を囲む会の名前を考えて、その会長になって欲しいと依頼されました。名前は、良い響きがいいなあ~・・・と考えて、「Sound of 純」と名付けました。Soundは、自然や大地の音・響きみたいな意味があります。森山先生の心の響きが伝わる会という発想です。
さて、孫達は、練習に身を入れてしません。これは困った・・・と、昨年と同じ手を考えました。10日前から、練習表を作って、全部○が付いたら5000円の約束をしました。但し、1日でも抜けたら、0円という厳しい?約束です。この表ができると、俄然頑張るコウキ君。「ばあば、お金のためやったら、がんばれる。」と、しゃあしゃあと言います。(笑)
練習の成果を「見える化」することで、子供も目標ができ、やる気が起こります。私も忙しいと言って逃げずに、一緒に弾こう思います。税務調査が途中に入ったので、1日だけ、連弾できない日がありましたが、それは私の責任なので、その日はオミットしました。コウキ君、しっかりきっちり練習してくれます。だんだん息が合ってきて、楽しくなってきたようです。ちょっと、しめしめ・・・と思っています。
セイト君も、私達が弾いていると、割り込んでやってきます。自らすすんで弾いてくれるのも嬉しいことです。きちんとリズムを取って、しっかりと覚えています。上出来、上出来。ココエちゃんは、弾こうといっても応じてくれません。ちょっと恥ずかしがっていました。ちゃ~んとできているのかな~??
いよいよ当日です。コウキ君に、はっぱをかけます。
「今日が本番やから、ちゃんと弾いてや。たのむで~!!」
私は美容室でセットして、一足お先に会場に向かいます。着替えを持って、大荷物です。
阿倍野区民センターに到着すると、もう、ピアノの調律が出来上がっていました。すぐにソロの練習をさせていただきました。午前11時半からは、順番にチェロと合わせます。音の響きや、リズムを確認します。
午後1時から第1部・シニアのソロの部です。私は10番目。裏方で着替えをして、写真撮影をします。出番の2つ前位から、舞台袖で待ちます。皆さんの演奏を聴きながら、心を落ち着けていきます。すでに、このホールのピアノのタッチが分かっているので、少し安心です。息をしっかり吐いて、安静を図り、舞台に立ちます。
心の中では、出だしの音を透き通るように弾きたいという思いだったので、息を吐いて下腹を後ろ側に持って行き、手はしっかり脱力して、上から落とすようにポンと置きます。きれいな音が出ました。この調子で落ち着いて弾こう。自分に言い聞かせます。そして、ゆっくりで間違うはずの無いところで、「変な音」が出ました。あれっ?おかしい・・・すぐに弾き直します。うまくごまかせませんでした。
その後は気を取り直して、いつものペースで弾きました。でも、平常心ではなかなか弾けません。ちょっとうわずった音が出ていたかもしれません。後半は、やっと自分のペースになり、弾くことができました。森山先生の評価も、「後半良かったわ。落ち着いてきれいに弾けたね。」と言ってくださいました。やれやれ・・・
第2部は、孫達のソロです。セイト君は、上手に弾いています。2曲弾きました。あれっ、3曲目~???これは、3部のチェロと弾く曲なのに・・・すでに弾いてしまっています。ピアノの練習と同じ感覚だったようです。途中で止めるわけにもいかず・・・笑いながら見守ることにしました。これも、小さな頃の思い出となることでしょう。
ココエちゃんは、練習の成果どおり?ぽつぽつとしか弾けません。私が1回も見てやっていないので、これではダメだなと思いました。やはり、大舞台というのは、小さな子供にとっても、緊張する場所です。日頃ができていても、なかなか難しいのです。次回の発表会は、コウキ君のようにきちんと約束しようと思いました。
コウキ君は、しっかり練習した甲斐もあって、やっと小学生らしく弾けました。お兄ちゃんの意地みたいなものを感じました。やる時はきちんとやる!!その姿勢が垣間見れるのも嬉しいことです。
第3部は、チェロとのデュオです。セイト君は、第2部で間違ったチューリップを弾きます。セイト君は、2部で弾き終わったと思っているようです。
「今から、チェロのお姉さんと弾くのよ~。」
「えっ、また2回弾くの?1回だけでいいの?」
「そう、チューリップだけを弾いたらいいの。」
実際には、チューリップの曲を右手で弾き、そのあと、2回目を左手で弾く予定だったのに、右手だけで演奏を終えてしまいました。チェロ奏者の方も、そっと声を掛けてくださったようですが、セイト君には届かなかった?ようです。(笑)
私の出番です。美空ひばりの「川の流れのように」を弾きます。チェロの伴奏なので、わりと簡単です。が、歌を謳うように思いを込めて弾いていきます。チェロの音色が、心に沁み入ります。曲想も、チェロとピアノが交互に目立つように上手くアレンジされています。自己満足ですが、きっと、皆さんの心に響く演奏ができたことと思っています。
第4部は、ファミリー連弾です。妖怪ウォッチの「ゲラゲラポー」に合わせて、コマさんとジバニャンの着ぐるみを購入しました。コウキ君と、意気と息を合わせて弾きます。1、2、3、4・・・で始まります。上手くいきました。
森山先生のインタビューに答えます。会場も「くすっ」っと笑ってくれたようです。他に妖怪体操も踊りましたぁ~。
最後は、「Sound of 純」会長としての挨拶です。私が話そうと思っていたことは、森山先生が全部お話くださったので、会長となって、食事会やミニコンサートを開催する予定だということだけお伝えしました。これで全部完了です。ほんまにお疲れ様でした。(溜息)
長い一日でしたが、日頃の練習が如何に大切であり、孫達と練習で共有できる時間は、他に変えがたい心の財産になっていくことがよくわかりました。孫達をコントロールするのではなく、上手く育つように、環境づくりのマネージメントをするのが一番重要なことですね。
森山純先生、また、お手伝いくださった美和先生、チェロの城甲先生、本当にありがとうございました。62歳の私の歴史に残る1ページでした。これからもご指導のほど宜しくお願い申し上げます。