浩子の部屋

まわりゃんせ〜

「奥さん、今年は伊勢・鳥羽に行こうと思うのですが・・・」
2か月前、スタッフの慰安旅行の幹事を頼んでいた詫間さんが、そう言ってきました。企画は全部お任せすることにして、近畿日本ツーリストのツアーでセッティングしてもらいました。土曜の午前の診療が終わってから、駅弁を買って、近鉄難波駅に集合です。
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鳥羽まで特急に乗り、約2時間。駅弁を開いてビールをいただき、みんなピクニック気分。鳥羽駅に到着すると、ホテルの出迎えの車が待ってくれているとか・・・
「何処で待ち合わせているの?」
すると、詫間さんが、
「さあ?何処でしょうねぇ〜??」
え〜〜〜っ!!・・・早速、電話で尋ねてみることになり・・・1番出口の所に来るとのことでした。
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ここから、ホテルマリーム海幸園まで、約10分。その間に、いっぱい旅館やホテルが立ち並んでいます。到着した所は、ちょっとしゃれた乙女チックなピンク色のホテルです。
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中に入ると、若い女性が喜びそうな可愛い椅子がいっぱいです。ロビーは南欧風ということですが、私達が泊まるところは、昔からの和室。和欧折衷?ということですね。
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部屋は、開放的な感じの一面ガラス張りの窓。明日の朝は、きっと素晴らしい海の景色が見えるような気配。夕食の前に、早速お風呂に入ることにしました。行ってみると、これも、南欧風の感じの風呂。露天風呂もあり、きれいな丸いお月さまを見上げながら、ジャグジー風呂に浸かります。もう〜、ゆったりとして、最高で〜〜す♪
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7時から、海の幸の宴会。みんな浴衣姿で、美味しいお料理をいただきます。テーブルに並んでいる料理だけでも充分なのに、出てくる出てくる・・・味噌焼き、貝焼き、揚げ物、豆腐蒸し、お清まし等々・・・みんなが満腹で食べきれないくらいでした。この辺りの海では、真珠が有名ですが、牡蠣も養殖されているようです。新鮮な牡蠣がいっぱいでした。ウニの炊き込みご飯も美味しかったぁ〜♪
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たっぷり食べて、たっぷり満足、たっぷり寝る・・・ZZZ
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翌朝は、快晴!!窓のカーテンを開けると、絶景かな!!綺麗な青い海と小さな島が見えます。海には、牡蠣の養殖用筏がありました。朝の露天風呂に浸かり、行き交う白い船を眺めます。夜の静けさと違い、朝は、漁師さんの活気に満ちた航行に、今日一日の始まりを感じます。今日の一番の予定は、「伊勢参り」です。国内で一番貴い天照大御神に参らせていただくには、絶好の日和です。
その昔、大和朝廷から東に位置する伊勢は、「太陽の昇る地」であり、聖なる海が広がっていた別天地であったという・・・
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ホテルの朝食を終え、ホテル前にて若おかみと一緒に記念撮影しました。鳥羽駅までマイクロバスで送っていただき、五十鈴川駅まで行きました。ここからは内宮(皇大神宮)前までバスが出ています。バスを降りると、もうすぐに内宮宇治橋の前に建つ大鳥居が見えました。そこには、黒い制服を着られた神宮衛士(神宮司庁の警衛部の職員)がたくさんおられました。
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ちょうどここに来る2日前にいただいた第62回神宮式年遷宮に奉賛した「特別参宮章」を持って、参宮案内所で尋ねてみたところ、
「ネクタイはお持ちですか?正装でないと入れませんので・・・」
「えっ?!正装ですか?」
「この裏に、書いてございますように・・・」
参宮章の裏には、確かに注意書きのようなものが書いてありました。そう言えば、富島神社の宮司さんに、言われていたような気がします。すっかり忘れて、普通の旅行気分のまま来てしまいました。きっと、伊勢神宮参りだけに、もう一度来いということですね。(笑)
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聖俗界を分けるとされる101mの宇治橋では、「すりあわせ」という船大工独自の技法で並べられた渡り板の上を歩き、神宮神苑を通り、第一鳥居を抜け、五十鈴川のほとりの「御手洗場(みたらし)」にやってきました。両岸の紅葉がとても美しく、川面にきれいな色を映し出していました。空気も景色も、この辺りの気も清々としていました。
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ここで手を清めて参道に戻ってみると、急に神宮衛士の方に、「ここで止まれ!」と制されました。どうも、偉い方が参拝に来られているようです。黒塗りの車を降りたたれたのは、ベージュ色のドレスと帽子を被られ、正装された年配のご婦人でした。
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第二鳥居の前で、白い衣の神主さんに、深々とご挨拶され、一歩ずつゆっくりと参道を歩かれます。一般のお参りの方は、みな、横に並んで見守ります。私達は、ずっとあとをついて行きました。御正宮の前では、登っていかれるのを参拝する全ての人が待ちます。
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ご婦人は、昭和天皇の第4皇女の池田厚子様(順宮)だそうです。現在は勲一等の「伊勢祭主」となられているようです。御垣内の御正宮に参拝されて、ちょうど出て来られたところを、拝顔させていただきました。上品なお顔立ちで、平成天皇に良く似ておられました。一歩一歩着実にご自身の足で歩かれていくその御姿にお遭いできるという、素晴らしい機会を頂戴致しました。
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澄みきった青空のもと、天照大御神に参拝できたこと、そして、伊勢祭主にも遭わせていただけたこと。江上歯科一行全員が、とても清々しく幸せな気持ちになりました。
ここからは、おかげ横丁の「おく乃」で、スタッフ待望の忘年会を兼ねた宴会です。予約しておいた「松阪牛ヒレ膳」をいただきました。
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予約していたからこそ準備できたという、A5の次に良いとされるA4のランクの松阪牛肉です。それぞれの好みで、サーロインとヘレをいただきました。ほんとに甘味があり、柔らかくてしつこくなく、すっと喉を通っていくような旨味でした。
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「これぞ、松阪牛なり!」と、全員大大満足でした!!
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おかげ横丁では、ちょうど「神恩太鼓」が演奏されていました。若い活気あるエネルギーをいっぱいいただきました。
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五十鈴川駅から鳥羽駅まで帰って来て、今度は、近鉄「まわりゃんせ〜」の切符で、鳥羽湾クルーズです。竜宮城をイメージした遊覧船で、乙姫様も浦島太郎さんも一緒に乗っていました。船上もちょうど良い乗り心地で、鳥羽の海と島々の対比を楽しみました。
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降船後は、鳥羽水族館へ直行し、トドやアシカの餌やりを観ました。
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この間にお土産も買ったりして、とても忙しいタイムスケジュールでしたが、そこは「大阪人根性」で、要所を押さえて走り回る、有意義な時間でした。
こんなに時間配分もキッチリ考えてくださった詫間さん。ほんとに企画はいろいろと大変だったことと思います。お天気も最高だったけれど、スタッフみんなが思いどおりの楽しい旅ができたことは、やっぱり「詫間大明神」?のおかげと、心より感謝しています。
二拝二拍手一拝!!
急がばまわれ・・・ではなく・・・「急いでまわりゃんせ〜」!!(笑)

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