浩子の部屋

石巻の今は

七五三詣りを終え、一段落した翌日の朝、津波で被災した海岸線の町並みのようすをこの目で見てみたいと、高台にある日和山公園に連れて行ってもらいました。テレビでも、アナウンサーがここから被災の様子を伝えていた所です。石巻市中瀬にある有名な仮面ライダー生みの親・石ノ森章太郎の「石ノ森萬画館」(2012年11月17日に正式に再開)が見えます。その向かいにあった公園などは、もう更地になっています。

公園には、被災前の町並みの写真が飾られていて、今見える眺望との違いがよくわかるようになっていました。まずは、海岸線沿いの何もなくなってしまった広大な平地の様子に、やはり“唖然”とします。

昔のあの町並みは、全く影も形もありません。しっかりと目を閉じ、被災された方々への黙祷をします。
「どうぞ、どの御霊もお浄土に召されますように。」
と、深く深く願いを込め、祈ります。

私には、何の声も聞こえませんでしたが、目の前に灯りが広がり、空に吸い込まれるように、さ~~っと霊気が水蒸気のように上がっていく様子が、瞼に浮かびました。いつまでもお祈りしていたいほどの気持ちで、しばらく瞼が開きませんでした。そして、す~~っと目が開くと、心が緩やかになりました。

全国からここにやって来て、「被災地を自分の目で確かめたい」という思いでいらっしゃる方が、いっぱいでした。私達のような年齢になると・・・

「同じ人生でも、今まではこうして無事にこられたけれど、天災はいつやってくるかわからない。そして、同じ地球上で生きていながら、ほんのちょっとの差で生死をさまようことになる。自分達だって、このままの状況で死を迎えるとは限らない。大変な思いをして、この地で生きていらっしゃる皆さんに、逆に励まされて、私達はもっとしっかりと世の為・人の為に頑張らねばならないと思う。」

そういう人達が多いのではないかと思います。

被災地の方々は、ほんとうに辛抱されて、辛い悲しい思いをじっと胸におさめて、耐えて耐えて生きていらっしゃる。私たちは大したことは何もできないけれど・・・
「同じ日本人として、一緒に頑張って生きていきましょう!!」
と、手を取り合っていくことはできます。もっと被災地を訪れて、地場産業の活性化を促すことに協力していかないといけないなあ・・・と、つくづく思います。

「がんばろう!石巻」の建て看板の前には、たくさんの生花が供えてあり、観光バスもここに立ち寄って、被災当時の様子を現地ガイドさんが説明しておられました。映像でも放映できないような悲惨な状況を、この地での生の声に耳を傾けて、観光客の方も聴き入っておられました。

仮設住宅や、自動車のスクラップの集積場などを見て周りました。


石巻自慢の超低温冷蔵庫の機械も今や動かず・・・その建物のみが残っている状態です。

海岸線は、ショベルカーでどんどん整地されていました。

これから、ほんとうの復興が始まる。そう期待して・・・いきたいと・・・

ガレキにも 五分の魂 昇華せよ(祈)

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