浩子の部屋

心がふるえる感動の瞬間

今日も、ピアノのお稽古。(森山純音楽教室
8時過ぎに、ピアノ教室に行ったら、生徒さんと森山先生の連弾が聴こえてきました。
(わぁ〜、きれいな楽しそうな曲♪)
あまりに素晴らしいので、演奏が終わるまでそっと隅っこで、鑑賞させていただきました。


来年2月の発表会(オーケストラとの共演)に向けての大曲。小さい頃から知っているその生徒さんは、もうすでに中学生。
こんなにすごい曲が弾けるんや!!と、ほんとにびっくりしました。
昨年8月に、「森山純記念オーケストラ」の団員(プロのオーケストラメンバー)30名と共に、41名もの生徒さん(私もその中の1人です)がピアノ演奏するという第20回発表会がありました。オ−ケストラとの共演は、思っていた以上にというか、もっと遙かに素晴らしく、発表会というより、まさに音楽会そのものでした。
私も、長女の初出産入院時にリハーサル・その夜に出産・その翌日が本番というスケジュールの中、発表会に参加させていただいたことは、ただありがたいだけではなく、稀有な経験をさせてもらったことに、とても感謝しています。
ピアノの稽古のあと、久しぶりに森山先生とゆっくりお話させていただきました。
来年の発表会も、32名の生徒さんがオーケストラと共演されるということです。
ほんとうは20名位にしたかったんだけど、前回の発表会を観た生徒さん達が、
「私も、この曲を弾きたい!!」と・・・希望者が増えてしまったそうです。
前回の41名のオーケストラ初共演・初挑戦の舞台裏は、それはそれは大変なことだったんだと・・・
つまり、音大等の専門分野を目指すのではなく、ごく普通に趣味でお稽古に通っている生徒さんの発表会で、プロのオーケストラと共演するのは、前代未聞のこと。
しかも、高いお金を出せば可能なことですが、共演者の方のご好意で非常に安価で、更にピアノ曲に合わせてオーケストラの楽譜を新しく作成していただいての実現です。
森山先生の生徒さんであったN氏(交響楽団所属)が、先生の熱意に賛同され、お仲間に声をかけてくださり、はじめての指揮者に挑戦されました。お稽古される生徒さんの一生の思い出作りのために皆んなが力を合わせて発表会を成功させようという、ほんとに温かい心を持ってくださった団員さん達が集結して、成し得たことなのです。
森山先生も、このオーケストラ付き発表会をする以前は、成功すればまた5年に1度くらいは共演をしたいと思っておられたのです。でも、5年に1度だと、小学低学年は中学生に、中学生の子はもう大学生になっているというレベルなので、これではとても間に合わないと感じ、また今回もオーケストラ共演の企画となったのです。
生徒さんの共演への思いは先生以上に熱く、先生もそれを感じ取って、次のようにおっしゃっていました。
「これは、自分の利益のためにやっているのと違うのヨ!!私は、音大には行かないような生徒さんにも、一生心に残る経験をしてほしいから頑張っているの。
本来、オーケストラと共演するには、1曲で何十万円も費用がかかるのよ。それも、少しリハーサルをして本番に出る・・・というだけなので、オーケストラと心を通わすことは、なかなか難しいの。
ウチの発表会に来てくださる団員さん達は、ほんとに生徒のためだけ、生徒さんのこの素晴らしい、何分か何十分かの、この一瞬のために『やりましょう!!』という気持ちで参加してくださっている方ばかりなの。
しかも、指揮をしてくれるN君も、何回もこのお稽古場に通って、生徒さんと打ち合わせをして、生徒さんの弾きやすいように指揮をしようとされる・・・すごい努力をしてくれているでしょ。
こんなに、心温かい愛ある演奏会は、他にはないのよ。
営利目的だったら、こんなことは絶対にできない。
私は、生徒達が、この素晴らしい瞬間を経験したことを『一生の宝』として心の中に持ち続けてくれることが願いなの。
自分の育てた生徒は、自分の子供と同じ・・・全身全霊で生徒に自分の魂を伝えていきたいの。そして、演奏してもらうことで、自分が頑張ったという積み重ねの経験の大切さと、この素晴らしい瞬間を味わうことの感動を伝えたいのよ。
『 感動が、人を育てるのよ!』
感動がないと、人は成長できないの。もちろん、お金を使ったら、いろんな感動はできるけど、自分自身の努力から生まれた感動は、一生消えない!!
オリンピックと一緒。ずっと、心に残る。それが、私の最大の目的なの。そして、それが私がピアノの指導者としてやってきたことの集大成だと思っているの。」
森山先生は、まだまだ熱く語りかけられました。
私も、今、これを書きながらも、先生のその心に打たれ、感涙しています。
生徒の「親」として、できる限りの、最高の愛情をかけてあげたい・・・その思いがひしひしと伝わってきました。
娘を持つ親・孫を持つ祖母として、幸せな日々を過ごしている私。
ピアノを弾くことも楽しい時間だけれど、こうして先生の心の叫びを聴けることも、ほんとに幸せな時間です。
☆森山先生のことば☆
「生徒の心に残る一瞬の感動のために、ありったけのエネルギーと気力と体力を費やしていきたい。それが、私の生きているという『あかし』であるから。」
何事も、自分の為ではなく人の為に尽くすことは、自分自身が「生かされている」ことを実感できる最良の方法ですね。
「私」という肉体と魂をいただいた神、そして、私を産んでくれた「母」、育ててくれた「父」、いつも見守ってくれた「祖父母」に、心より感謝しております。
あっ、忘れていました!!
私のそばでずっと支えてくれ、温かく見守ってくれている我が夫にも・・・

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