今日のニュースで、全国の伊達直人(タイガーマスク)による贈り物が700件にもおよんでいると聴きました。贈られたランドセルは620個、お金は2400万円。昨年のクリスマスより、一気に広がったこのタイガーマスク現象。この背景には、いったいどんな思いがあるのでしょうか?このニュースを聴いているだけでも、私も泣けてくるほど、感無量になります。
全国におられるタイガーマスク。最初の頃は、ただの美談として報道されたにもかかわらず、それに共鳴された方がこんなにもたくさんいらっしゃるという事実に、驚きました。贈り物をされた方達は、それぞれに境遇もその思いも全く違った方だろうと思います。でも、思うところは、「自分が誰かの役に立ちたい」しかも、「目立たずにそ〜〜っと」というお気持ちは一緒なのではないかと・・・
ご自分が小さい頃に親を亡くされ、同じような施設におられた方もおありでしょうし、「あしながおじさん」のような方に助けられて育ってきた方もおられることでしょう。私自身は、恵まれた環境で育ち、子供にも孫にも恵まれ、何一つ不自由のない生活を送ってきましたが、このニュースの背景に、ふと思い浮かんだ事があります。それは、何かの事故や病気で幼い子供や孫を亡くされた方が、自分の子や孫が生きていたら、こんなランドセルを買っていた、または、贈っていたのではないかという思いで、養護施設の子供達に贈られたような気がしたのです。
恵まれている私だからこそ、もし、大切な幼子を亡くされたとしたら、どんなにお辛いことかと思うと・・・自然に涙があふれてくるのです。天国にいる我が子や孫の代わりに、喜んでランドセルを身につけてくれる子がいる。輝く瞳と天真爛漫な笑顔に逢いたい。その笑顔を思い浮かべながら、辛いことを乗り越えて、また頑張って生きる事ができる。そんな人達がたくさんいらっしゃるのではないか・・・と思うのです。
同じタイガーでも、阪神タイガースの赤星選手。障害者の方に車イスを贈る運動を続けられています。赤星選手も、
「最初は、自分が何かしてあげたい、勇気をもってもらい元気になっていただきたい・・・という思いで贈っていたのですが、この運動を続けているうちに、感謝の言葉をたくさんの方々からいただいて、勇気をもらっているのは自分の方だ・・・と気が付いたんです。」
と、おっしゃっていました。
与えているだけではなく、相手から勇気をもらって、これからももっと頑張るぞ〜!!
タイガーマスクは、自分にもエールを贈っているんですね。実際に今回贈られたタイガーマスクさんの中には、「来年はもっとたくさんのランドセルを贈ろうという、自分の目標ができ、励みになります。」というようなコメントも添えられていたようです。
求めよ、さらば与えられん。(神を求めよ、すると信仰が与えられる)
与えよ、さらば与えられん。(愛を与えよ、すると勇気や幸せが与えられる)
自分から進んで人に何かをしてあげる・・・それは、「してあげる」のではなく、「させていただく」気持ちで・・・そうすると、自ずと自分が幸せをいただき、生きている指標を得ることになる。「させていただける幸せ」は、日々の診療や家族の触れ合いで、常々感じています。幸せになる相手がいることで、自分がそれを見て、もっと幸福になる。
☆幸せは、ひとりで楽しむものではなく、分かち合って感じるもの☆
ところで・・・
昨年クリスマスから、我が家の孫は「仮面ライダー現象」です。(笑)
正義の味方になって、カッコいい勇者を演じています。
クリスマスのサンタクロースになる為に、パパは前日の早朝から都島のトイザラスに並んで手に入れた、大人気の「仮面ライダーオーズ」のベルト。子供との約束を守る為に、親は必死です。子供の喜ぶ顔が見たい・・・無償の愛ですね。
今回のタイガーマスク現象も、「無償の愛」♪
こんなホッとな話題が続く日本でいたいですね。