お知り合いのお譲さんが出演されているので、宝塚歌劇雪組公演を観劇してきました。16世紀スペイン王室のフェリペ2世国王の王太子「ドン・カルロス」を主役にした歌劇です。たまたま3月にマドリッドでスペイン王宮を見てきたばかりですので、ほんとに私にとっては「なう」な内容でした。
今回は、大学時代の友人をお誘いしました。お一人は、とっても歌劇にハマっておられる大ファンの方、もう一人は、宝塚大劇場に来るのが初めての方です。女学生に戻ったような気分で、ワクワクしながら劇場に向かいました。今日は、春の嵐という、雨も風もとても強い悪天候でしたが、会場は満席でした。
予定より早めに着いたので、劇場のグッズ売り場に行ってみました。ほんとに乙女チックな、可愛い商品がいっぱい並んでいました。いつも劇場の中に直行するので、お店の中をゆっくり見るのは初めてです。プログラムを買って、お知り合いの方の出演虎の巻とにらめっこしながら、歌劇の予習をします。主役の音月桂さんの演技力も楽しみです。
中世のスペインなので、衣裳もとても凝っていて、煌びやかで豪華です。華やかな舞台衣装を見ているだけでも、女性としては、とっても幸せな満足な気分になります。歌も演技もお上手な、主役「ドン・カルロス」になりきる音月桂さんに、会場の皆さんが惹きつけられています。
前の方の席だったので、お知り合いのお譲さんもよくわかり、どんな演技をされるのか必死に見ておりました。新人の頃より慣れてこられ、堂々とした感じが見てとれました。やはり「場馴れ」というのは大切ですね。周囲の空気に飲み込まれない、自分のオーラみたいなものが自然に発せられて、不安さを感じさせないのだと思います。
ストーリーもとても展開があって、劇にはまり込んでしまいました。泣かせどころや、歌の聴かせどころが、絶妙に組みこんであり、どんでん返しのハッピーエンドでした。あれだけの台詞や歌や踊りをどうして覚えられるのだろうかと、いつも不思議に思います。もちろん選ばれた人材ですが、そこに弛まぬ素晴らしい努力があってこその「今日」であることでしょう。舞台に穴を開けないように、体調管理も大変なことと拝察しました。
公演終了後は、友人とゆっくりお茶をして、いろんな話をしました。話しているうちに雨が止んだので、ラッキーでした。帰る途中の「花の小道」では、大きな松の木が、落雷したかのように、真ん中からボキッと折れており、通行止めになっていました。
「春の嵐」が「春の台風」みたいになっていたんですね。そんな事とはつゆ知らず、楽しい世界にはまり込んでいたことに、よけいに幸せを感じました。
春あらし どこ吹く風の 夢あらし