旅行前に日本食、特に「お寿司が食べたい!!」と思い、主人と一番近くの回転寿司屋に行きました。夜遅かったのにとっても込んでいて、待った後に案内されたのは、大きなテーブル席でした。「カウンター席で良かったのに、もったいないね。」と言いながらも、マグロやイカ・エビそれに茶碗蒸しをいただいて、大分お腹も膨らんできた時でした。
私達のテーブルの前後のテーブルに、ぞろぞろと高校生のお兄ちゃん達が入ってきました。私達が挟まれるように、片方のテーブルに4人、もう片方のテーブルにも4人です。隣り同士の方がいいので、席を替わってあげたいと思ったのですが、各テーブルごとにコンピューターで清算管理されているため、交替することもできず・・・
「若い子は元気やねぇ~」と思いつつ食べていました。
「お~い、皿の数競争するか~?負けた方が全部払うんやで~!!」
「ほんまにやるんか~?」
「ルールとして、1個のは無しやで。2個のってるやつばっかり。」
と、テーブル同士の大食い競争に早変わり。どんなに食べるんカナ?・・・くらいに軽く思っていたら、ほんの数分で1人10皿以上積み上がっているではありませんか?!
「若いやつは、食べるのも早いな。男は食べることしか考えてへんのかな。ウチの孫も高校生くらいになったら、こんなに食べるんやな。僕ら、2人で8皿で満腹やもんな。」
と、主人も高校生達の勢いにビックリです。うどんを食べたら帰ろうかと思っていたのですが、その「食べっぷり」に感激してしまって、ちょっと事の成り行きを見届けたいという気持ちになりました。
「すっごいねえ~~!!こんなに食べてるの初めて見たわぁ~。写真撮っていい?」
「あっ、いいっすよ。」
と快諾いただき、どれだけ皿の数が増えていくのか、ずっと見守っていました。
両テーブルが80枚くらい積み上がったところで、優劣がついてきました。
「こっち、ちょっと負けてるよ。頑張らないと。」
と、つい、オバチャン根性で声をかけてしまいます。
ひとりの男の子は、トイレ通いを始めました。
「おい、吐いたらあかんで~~!!約束違反やから。」
すると、リーダー的な男の子が、
「おい、吐くという言葉は使ったらアカンで。他のお客さんに聴こえたらよくないやろ。」
と、指導していました。若いのにそんな配慮ができる・・・えらいなあ~!!
サッカー部のメンバーのようです。どうりで、エネルギーの使い方も、気遣いも違うんだなと感心しました。
まだまだ、皿数競争は続きます。
「おい、時間制限しようや。このままやったら、終わらへんからナ。」
と、あと20分ということで、10時15分までで決着をつけるようです。
そこで、まだまだ食べる食べる。ある男の子は、ウニを6皿も注文。
「お前、ひとりで喰うんか。大丈夫か。」
と、他の子も心配しています。
来ました来ました!!ウニ6皿。
これだけ食べた後の6皿一気食い???
はぁ~~、恐れ入りました。
わんこそばならず・・・わんこ寿司???
でも、見ていてとっても気持ちがいいんです。
これだけ食べたら、お金もかかるから・・・
「おれ、金あれへんわぁ~、どうしよう??」
という声も聞こえてきました。
「大丈夫~??無理せんときや~。」
と、声かけてしまいます。ちょっと助けてあげようかな?・・・という気持ちにもなってきました。ある男の子は、
「僕、今日、回転すし来たの初めて何です。貧乏で連れて来てもらった事無いんです。」
「ほんま~??それやのにこんなに食べて負けたら大変やん。」
10時15分に清算してもらったら、勝敗は、104枚対83枚で、21枚の大差でした。
「はい、カンパ!!ちょっとやけど・・・」
「いえ、これはいただけません。」
と最初は断られましたが、見ていて食べっぷりがあまりに気持ち良かったんで・・・と、受け取ってもらいました。
とても礼儀正しく、最後にきちんと頭を下げて、
「ありがとうございました!!」
と言っていただき、こちらが恐縮するくらいでした。運動クラブの素晴らしい姿勢を見せていただき、より一層気持ち良くなりました。
自分の孫達が大きくなったら、こんなになるんだうな・・・と想像しながら、「男の子は腹いっぱい食べさせてあげないと」・・・と思うひととき。
若い、あり余る?エネルギーに触れて、自分も気持ちが若返りました。
ただ、胃袋は若返りませんけど・・・(苦笑)