浩子の部屋

大往生

本日、大切な友人のお父さんが亡くなられました。享年99歳、もうすぐ満100歳という一歩手前です。昨夏に、息子さんに連れられて当院に来られ、入れ歯を作製しました。とっても調子よく使っていただき、噛めているとお聞きしていました。まだまだ、意識もはっきりしておられ、お声も張りのある感じで、とってもお元気でした。

そのことを思い出すと・・・あれから半年・・・ああ、人生ってこういうもんなんやね。ヒトの命って、こうして消えていくんやね。訃報のメールが届いただけやけど・・・なんとなくわかる・・・天に召されるその姿が見える。
「ああ、よかったぁ~。」
って、思えるんです。とっても不思議ですけど・・・

ちゃんとお迎えが来て、あの世に旅立たれる姿が見えます。
「大往生ですね。」
と、友人(息子さん)にメールしたら、
「大往生させていただきました。」
と、返ってきました。目の前は辛いことだけど、「いつかはこの時がやってくるんだ・・・」と皆がわかっていたのですから、それを受け入れる心が必要です。

友人(息子さん)は、悲しい気持ちと、苦しまずにあの世に迎え入れてもらった嬉しい気持ちとが交錯していることと思います。息子として、ちゃんと見送れる。「おやじ、今までありがとう!!」って言える。自分の親に対する最後の責任を果たせた・・・安堵感。そして、おやじの遺伝子を受け継いでくれている「曾孫」までいる。友人は、悲しみの中にこんな思いを持っていることと思います。

数々の想い出に浸って、思いっきり泣きましょう!!とことん、しっかり、涙が枯れるまで・・・そこに、大きな感謝の心がいっぱい湧いてきます。
「感謝の泉」は「幸せの泉」です。
「我思う、ゆえに我あり」・・・心の中に、思い出の中に「生きている」確かさ。自分を満たしてくれた「偉大なる愛」に感謝を捧げましょう!!

生きているということは、時間が経過していくことです。目の前から、いろんなものが始まり、いろんなものが終わる。ただ、それだけ・・・
坦々と生きる、ただまっすぐ生きる。回り道もたまにはいいけど、まっすぐ歩む。心のままに、わき目を振らず、まっすぐに歩む。ただ、それだけ・・・

沸き起こるいろんな感情も、吹き出す心情も、あるがまま、なすがままがいい。これは、自分の人生の一つの通過点である。そんな客観的な見方も、今はできなくても、必ずできる日がやってくる。

心が、ふっと独りになった時、泣けばいい。思いっきり、泣けばいい。

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