第26回森山純音楽教室ピアノ発表会が、3月15日(土)に、天満橋のドーンセンターで開催されました。私と孫6人の7人が出演します。宮城県の孫達は、大阪に帰ってきた時に集中レッスンを受け、また、森山先生がバスティン奏法の指導に仙台に行かれる時に、石巻までレッスンに行ってくださるおかげで、みんな揃っての発表会となりました。
発表会の舞台裏では、出張美容室が開かれ、私も孫達も舞台用にセットしてもらいます。女の子は、一言も文句も言わず、きれいにしてもらえることを喜んでいます。
「どう、わたち、かわいいでしゅか?」
と言っているようです。おしゃれをすることが、幼い頃から「楽しい」ことを知っているのだと感じます。男の子は、「カッコイイ」といわれると「のせられる?」ところはありますが、元来、「きたない」意識が無いようです。(嘆き)
発表会は、シニア(大人)の部から始まります。私は、11人のうちの第5番目に演奏します。発表会が始まる以前の、ピアノの調律が終わった時点で、少しずつピアノを弾かせてもらいました。ピアノの「タッチ」や感触を覚えて、安心感を得るためです。大人の部の人はみんな触らせてもらいました。グランドピアノさんにも「よろしくお願いします」と挨拶しておきます。
今回は、チャイコフスキー作曲「四季」より、「雲雀の歌(3月)」と「舟歌(6月)」を弾きます。2曲で約8分間の演奏です。3月に入ってからは、毎晩遅くに弾いていました。ブログを書く余裕がなかったのも、そのせいです。割と早くに仕上がってはいたのですが、もっと確実性を持たしたいと、自分に言い聞かせ、練習に励みました。「自分の納得のいく演奏がしたい」と頭と身体に覚えこませます。
その集大成の時間です。舞台裏で、森山先生には、
「おちついて、おちついて。ゆっくり、いつもどおりに、ね。」
と、言葉をかけていただきます。心は意外と落ち着いています。舞台に出ると、孫たちが前に並んでいるようです。「ひろこバアバ」と声を掛けられます。心の中では、「にやっ」と笑いながらも、声に出すことはできません。
お辞儀をし、譜面をおきます。「フ~ッ」と一息吐いて、鍵盤の上に手を置きます。さあ、弾き始めます。いつものリズムを保つように、そして、ソフトに弾くようにと、自分に言い聞かせます。ピアノの歌の感じを、頭の中では文章で表現しながら、弾きます。
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<雲雀の歌> 演奏時間2分40秒
遠くで雲雀が鳴いている、どこからか鳴き声が聞こえる、あっ、どこにいるんでしょう・・・と、探し始めます。あっ、いた、いた、あそこにいたよ。いい声で鳴いているね。だんだん近寄ってきたよ。ほら、ほら、あそこにいるよ。いい声が聞こえるね。高く、低く、いい音色の声だね。でも、また、だんだん向こうに遠ざかっていくよ。声も次第に遠のいていくよ。
<舟歌> 演奏時間5分10秒
静かな湖面に、初夏のそよ風が吹いて、水面がゆるやかに揺れています。さあ、ゆっくりと小舟を出して、漕いで行きましょう。木々の緑は青く、そよそよと葉っぱが揺れて、とても気持ちがいいです。しばらく、湖面を滑るようにそよぐ風に、身をあずけて、優雅な時間を楽しみましょう。遠くに小さな家が見え、そこで子供達が走り回っているのが見えます。
ちょっと風が強くなって、水の流れも速くなってきました。水と乱舞するように、舟に身を任せて乗っていましょう。わぁ、早い、早い。舟はどんどん流れていきます。と、思ったら、また静かな湖面に戻りました。また、ゆっくりと、ゆっくりと舟をこぎます。また、周りの違う景色を眺めながら、ちょっと鼻歌でも歌ってルンルン気分です。ゆるやかな下りの流れに乗って滑るように、そっと、そ~っと、舟は進みます。
いよいよ目的地に近づいてきました。では、もうひと漕ぎ。お迎えの人たちも来られて、心も踊ります。楽しい舟も、静かに止められていきました。さわやかな気分で舟を降ります。
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こんな感じの曲です。落ち着いているつもりでしたが、いざ、弾き出すと指がうまく鍵盤に当たらなかったりします。やはり、少し緊張しているんでしょうね。思うようには、なかなか弾けず、少し音を飛ばしたり、1箇所弾きなおしたりして、自分としては少し不本意な結果になりました。森山先生が、「舞台では、普段の50パーセントできたら充分。」とおっしゃっていましたが、自己採点は2曲で70パーセントくらいのデキです。
さあ、やれやれ終わった、終わった・・・と着替えに走ります。今度は、孫たちの出番ですから、カメラマンをしないといけません。第2部は、イケメン(男子)の部です。セイト(5歳)、リュウイチロウ(6歳)、コウキ(7歳)の3人の孫が演奏します。
セイト君は、バックの音楽に合わせて、右手、左手と交代に弾きます。でも、音楽がかかるタイミングが遅かったので、先に自分だけで弾いてしまいました。とにかく、ちゃんと弾けてよかったぁ。
リュウイチロウ君は、石巻でしっかり練習してきたようです。家での朝の練習のときも間違いなく、きちんと弾けていました。ちゃんと形になっています。本番も間違わないように、あの調子でがんばれ~~!!やれやれです。
コウキ君は、この2週間、毎日3回弾くことを私と約束しました。表を作って毎日弾けたら、丸を付けていくようにし、全部丸がついたら、5000円あげるといいました。但し、1日でも抜けたら0円になるという厳しい約束です。弾く動機としては、あまりよくありませんが、これで発表会に間違えずにきっちり弾けたら、一番嬉しいのは、コウキ君本人です。
さすがに、練習の成果あって、リズムもメトロノームで測ったように、きちんと弾けました。終わってから、コウキ君が言いました。
「バアバ、ふたつ、いいことあった。ひとつは、5000円もらえたこと、もうひとつは、発表会でちゃんとひけたこと。」
しめしめ、この言葉を待っていたのです。最初は5000円が目標であったけれど、上手に弾けるようになった成果を感じてもらうこと。頑張って、こつこつ積み上げていくと、できるようになる、努力すれば報われることを一番知ってもらいたかったのです。
第3部は、ジュニア(女子)の部です。マオ(3歳)、ココエ(3歳)、リナ(4歳)が演奏します。マオとココエは発表会デビューです。ちゃんと弾ける年齢ではありませんが、舞台に慣れるという意味で、出演しました。可愛い、可愛い、いい思い出作りみたいなものです。
リナちゃんは、森山先生との連弾です。ゆっくりと弾けましたね。頭の飾りも可愛いですよ~。
第4部は、ファミリーアンサンブルの部です。家族がいろんな趣向を凝らして、連弾や演奏をします。生徒のお父さんがバイオリンを弾かれる場面もありました。
坂井ファミリーは、4人で「きらきらぼし」を演奏しました。
江上ファミリーは、5人で「さざえさん(沖縄風)」を演奏しました。
最後は集合写真撮影。孫たちがまともになかなか写ってくれないので、大変です。(汗)
今回は、土曜日だったので、主人もパパたちも来てもらえず、カメラマン不足に加え、全員出演の舞台裏は大変でした。自分の演奏のことだけでも大変なのに・・・かなり過酷でした。
打ち上げの夕食をみんなでいただいき、この時は、ほんとにほっとしました。シニア出演の方たちともお話でき、「お互いによく頑張りましたね。」と乾杯できる、一番嬉しい瞬間です。
ご一緒したバイオリン演奏のお父さんが、今回の私の演奏をよく聴いてくださり、
「昨年より、ずっとよかったですよ。」
と、褒めてくださって、ちょっと安堵しました。努力の成果をしっかり見てくださっている方がいらっしゃることにも驚きました。
また、次回の発表会には、何が弾けるようになっているんだろう??
ほんの少しでも進歩できている自分がいることを、とても嬉しく思っています。
いつも精力的にご指導いただき、見守ってくださる森山純先生に、心よりお礼と感謝を申し上げます。ありがとうございました。今後とも、孫達共々よろしくお願いいたします。