午前の最終の患者様。
窓口での支払いの際に、
「あっ、お金が入ってない!さっき、コンビニでおろしてきたのに。」
と、顔面蒼白。
「サイフに引き出したレシートは入っているのに・・・。え〜っ、どうしよう(惑)。ちょっと、隣りに行って確かめてきます。」
えらいことですね〜〜!!
出金したお金はどこに行ったんでしょうか?
受付では、松ちゃんと、
「あったらいいのにねェ」
二人とも不安げな顔で見合っていました。
そこへ、
「ありましたぁ〜!!」
と、その患者さんが2万円持って来られました。
「よかったですねェ。コンビニの店員さんが預かってくださってたんですか?」
「いいえ。私が出金する時に、レシートだけ取って、出て来た万札2枚をサイフの中に入れるのを忘れていたんです。
でも、その万札は受け取らないと元の機械に戻ってしまうので、私が出金したことにはならなかったようです。それで、再度、引き出してしてきたんです。」
「へぇ〜!!そんなことがあるんですねぇ、機械ってかしこいんやねェ」
ほんとに2万円もの大金が無くなっていたら、その患者様は、ずっと自分のことが悔やまれて仕方なかったことと思います。
何事もなく会計でき、1日が無事に終われて良かったですね。
ほんのちょっとしたことで、人生というのは別れ道になってしまうんですね。
そんな話を、娘のお婿ちゃんとしていたら、
「歯科の受付では、結構笑って話せることが多いけれど、自分の父(胃腸科内科医師)は、毎日、患者さんの『いたい』や『つらい』という言葉をほとんど聴いているんです。
それで、僕がほんとに風邪をひいて、頭が痛くて熱があって体がだるいと言った時に、
『もう痛い痛い言うな!朝からそんな言葉ばっかり聞いているんだから。その辺の薬飲んでおけ!』と、言って怒られたことがあるんです。毎日、患者さんのそのマイナス言葉ばかり聞いていて、辛いんだろうと思います。だからこそ、楽しい人との会話は、ほんとに嬉しいんでしょうね。」
「そうね、歯科では『いたい』という人も多いけれど、8割の方は安定して、健康で治療に来られているんだから、医科の先生と違って、気分的にはずいぶん楽かもしれないわね。ちゃんと技術でお返しできるんやから。」
受付での患者さんの笑顔をたくさん見続けることができる私は、ほんとにしあわせ者なんだなぁ〜と、あらためて感じました。
たくさんの「安心」と「笑い」を届けることが出来るように、また明日も頑張りますヨ!