浩子の部屋

レセプト請求電子化

新しいレセコン(レセプト用コンピューター)が入りました。
この頃は、何でも「電子化」ということで、税金の確定申告なども政府がこの方向性で勧めています。アナログ世代で育った私達には、「電子化」という言葉に、進化という意味よりも、人件費削減のための手立てであるという感じしかしません。すべてをデータ化し、表向きは個人情報云々と言いながらも、裏では個人情報が漏えいするようなことも多々ある・・・時代です。
null


今回の新レセコン導入のきっかけは、ご多分に漏れず、「レセプト・オンライン請求」という政府の推奨の流れにハマってのことです。このオンライン化推奨の為に、厚生労働省は「平成21年度の医療施設等設備費助成事業の実施」として、補助金(助成金)50万円を出してくれる・・・つまり、この3月31日までに電子化のための新しいコンピューターを契約(購入)して請求すると、補助金50万円が出るという仕組みがあるからです。
レセプトを今までの紙媒体ではなく、インターネットを通じて請求することで時間的短縮ができ、保険請求事務のスリム化を図るというものです。これで、完全に紙が不要になって「エコ化」できるのかというと、そうでもなく、結局は、紙にプリントアウトして人間の目でチェックして、その後ネットで送信することになります。診療報酬支払基金でのチェックも、コンピューターではなく、ネット(もしくはCD)で送ったものを紙にプリントアウトして人間の目でチェックすることになるそうです。
利点としては、?表面データ(名前・生年月日・保険証番号)はすぐにチェックされるので、間違っていたら返還もスピーディにされる、?用紙の綴じ作業がなくなる、?レセプト提出の手間や送料が不要になる・・・ということです。
今のレセコンもすでに5年が経過して、そろそろ購入時期を迎えていたこともあり、また、診療所の全てが新しくなる前に導入して、この新規レセコンに早めに慣れないといけないなど、諸々の事情を鑑みて今回に至りました。
null
土曜日の診療が終わった午後、浅野歯科産業の方が2人来られました。今までのデータをバックアップするのに約1時間。それから、本体と端末のノートパソコン2台にも機能の点検をされていきます。慣れた作業とはいえ、いろいろと手際よく進められています。
null
null
null
全部終了したら、新しい機能の説明をしていただきました。パソコン本体は5年前と違って、とてもコンパクトになっていました。ハードの進歩は目覚ましいものがありますね。ソフトの機能も、画面入力が分かりやすいように、考えられていました。個人の歯式の状況も絵で一目瞭然になるように工夫されていました。ただ、ちょっとしたキーの配置が変わったことで、何処にあるのかを覚えるのが大変そうでした。古くなった頭は、なかなか切り替えができません。説明を受けながら、必死でメモをとりました。
今日、月曜日は、新レセコン始動日。朝、診療所に行ったら、レセコンの画面が全体に右にズレてしまっている???どうしたら元に戻るのか、まったくわかりません。受付スタッフも戸惑っています。早速に、浅野歯科産業大阪支社に電話して、画面の手直し方法を尋ねます。はぁ〜〜、やっと始動できる〜〜!!
次は、新しい患者さんの保険証を読み取る器械でスキャンニング(保険証OCR)。これは、今回初めての導入です。今までのように、カルテ表面を手書きせず、すべて器械が読み取ったものを登録し印刷できます。
null
とても便利なのですが、表面カルテの用紙を選んで、1枚ずつセットし直すのが手間ですね。何でも、一長一短。軌道に乗るまでは、ほんまに大変。私の頭も、フル活動で頑張りますが、いろいろと以前と違った現象も出てきて・・・
null
そこへ、浅野歯科産業の大阪支店長がやってきてくださって、やれやれ。修正をお願いして、少しずつ起動していきました。まだ、改良点は残っていますが、通常の入力は、スタッフみんなも少しずつ慣れてくれたようで、なんとか1日目を終えました。今日は、冬眠から目覚めた?患者さんも多く、頭も体もフル回転の1日でした。
まだまだ、新しいことへのチャレンジは続きます。どの業界も一緒で、「これでいい」ということはありません。世の中の日々の進化に対応できなければ、あっという間に転落します。歯科界でも、二極化がさらに激しく進んでいます。若い先生方が必死で頑張っておられるのですから、私達もその必死さに肩を並べていかねばなりません。ただ、32年の経験と実績を活かすことができるのが、何よりもありがたいことです。
セカンドオピニオンで来られる患者さんに、的確な診断ができる院長の手腕・実力は、たくさんの患者さんを診てきた経験値からくる特別のものです。たくさんの患者さんに安心と信頼を持ち続けていただけるように、院長の心身の健康維持と医院の設備環境の更新に、陰の力となって、これからも全力投球していきたいと思います。
「えっ??誰が、陰やって?・・・いつも表に出てはるのに・・・」
という声が聞こえてこなくもないですが・・・(笑)
電子化と いうより我は 天使化?
我々医療業界の人間そのものが、厚労省(日本政府)に向かって、ベルトコンベアーに乗せられたようにオンライン化されている気がしてなりません。

レセプト請求電子化 へのコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright©2024. Egami Hiroko All rights Reserved.