当院のカルテ保管は、開業当初以来、本人は黒の用紙、扶養家族は赤の用紙と色分けし、アイウエオ順に並べて置いておりました。しかし、近年はレセコンの患者番号に対応させた番号順の保管が一般的になっています。おかげさまで、患者さんの数も相当数あり、再初診のカルテ捜しも大変なので、新規オープンの下準備として、番号順のカルテファイルシステムに切り替えることにしました。

３月頃、レセコンメーカーの浅野歯科産業さんから、日本ビスカ株式会社のカルテファイルシステムをご紹介いただきました。全国の歯科医院の約１万件が使用しているという、かなりのシェアを持つ会社です。ご紹介ということで、とても安心ですし、このシステムへの切り替え作業も、指導しながら手伝ってくださるというのです。過去３年分、約7000件もあるので、一気に作業するにしても、1日半くらいは充分かかるだろうと言われました。スタッフ全員が休日を返上しての作業になりますので、日程を考え、７月の連休日に作業する予定を決めました。
まず、７月初めに受付にある現在通院中の方のカルテから、ファイル作業を開始しました。どういうふうになるのかサッパリ予測がつかないので、営業担当の石橋さんに来てもらい、手順を教えていただきました。カルテ棚のサイズも違うので、仕切りを入れ替えたりして、何とかようやく格好がつきました。でも、「名前で探す」という癖がついているので、「番号順」での対応にすぐには馴染めず、あたふたとしておりました。1週間くらい経過して、みんながこのファイルの扱いに慣れ、スタッフも暇な時間を見計らっては、ファイル作業をしてくれました。金曜日には、新しいカルテ棚も入りました。計ったようにピッタリのサイズです。

そして、この土曜日の午後２時から開始です。診療所のど真ん中に、隣りの集会室の机を借りてきて設置しました。一気に「会議室」に早変わり？？？
そこで、石橋さんから、
「まず、下２桁目の数字で、全部のカルテを順番にわけてください。」
ということで、みんなで、作業開始〜！！




院長は、覗きに来るだけで・・・
「おれ、用事ないよな？」
と、さっさとウインドサーフィンに出かけて行きました。（あれっ？）

次に、下１桁目の数字で、０〜９で分けていきます。全部が分け終わったら、今度は、カラー番号シートにカルテナンバーの上４桁を書き足して、ファイルの背にシートを通していきます。


番号が色分けされているので、色で判断でき、とても捜しやすいシステムです。みんなが、椅子に座っての作業開始。

「なんか、女工さんの集まりみたいやねぇ〜！！」
「えっ、ほんまですか？内職のおネエちゃんみたい？」
「それ、パートのおばちゃんやん。」（笑）
「おばちゃんって、それ・・・そのまんまですやん。」（苦笑）
「ほんま、ピッタリやわ。よう似合ってるよ。」
「パートのおばちゃん、頑張りますよ〜！！」
と、笑いながら、しゃべくりながら・・・みなさん、スイスイと頑張ってくれています。

みんなの頑張りに、美味しいケーキでも買ってきて労おうと思い、モンシュシュのケーキを買ってきました。ちょうど５時にティータイム。一息ついて、夜７時まで頑張りましょう！！みんな手慣れてきて、ピッチが上がります。おかげさまで、下２桁００〜６９までの分が、完了しました。予想外に早い仕上がりです。キレイに並んだカルテ棚に、みんなが感激の一瞬です。

もうあと少しなので、日曜日は、午後２時から出勤ということになりました。７０〜９９まで、あっという間に終わり、午後３時半には全てキレイに片付いてしまいました。夕刻の６時からの、「暑気払い」を兼ねた打ち上げの食事会まで、時間が余ってしまったので、それぞれに自由時間を過ごしてもらいました。

みんなが「もっと大変だろう」と思っていただけに、こんなに上手くいくとは・・・。
皆さんの協力と気力・体力・集中力のおかげです。
石橋さんも、休日を返上して２日間お付き合いしていただき、ほんとにありがとうございました。

石橋さんに、当院に２日間付き合っていただいた感想を尋ねてみました。
「ほんとに明るくて、みんなが仲良くて楽しそうで、手際が良くて・・・非の打ちどころがないですよね。」
ほんまですか？ちょっと褒めすぎちがいますか？
でも、裏方の仕事でも、こうしてスタッフみんなが一緒になって頑張ってもらえることに、ほんまに頭が下がります。感謝してます。
新しい「江上歯科」つくりに、みんなが同じ方向をみている。
それを感じて、大変だったけれど、とっても嬉しい時間でした。