浩子の部屋

あっ、とホーム

「めっちゃ、アットホームですねぇ〜♪こんな歯医者さん探してたんですよ。」
夜遅くに来られた初診の若い男性患者さんが、治療を終えられて受付に来られた途端に、発せられた言葉です。当院にとって、また、私にとっても、ほんとに嬉しい褒め言葉です。高知県から1年前に大阪に出て来られ、近所の歯科に行ったけれど、あまり合わなかったという方です。


「最高のお褒めの言葉をいただき、ほんまに嬉しいです。」
「こんな歯医者さん、大阪にもあるんですね。ほんとにビックリしました!!」
「そうですか?ずっとこんな感じですよ。○○さんは、どこご出身なんですか?」
「高知県です。」
「あの、やっちょれ、やっちょれ・・・ですよね。」
「違いますって。それは、よっちょらよ・・・ですよ。」
高知の「よさこい祭り」の鳴子踊りの話です。
「高知県いうたら、坂本龍馬で有名ですね。」
「そう、今、観光客いっぱいらしいですよ。」
「鰹のタタキも、ほんまに美味しいですしね。」
「食べましたか〜?あれ、うまいでしょ〜。」
初めてなのに、歯を抜かれた直後で(といっても「晩期残存乳歯」ですが・・・)、麻酔も効いていて気持ち悪い状態なのに、とっても快活に面白い話を続けられます。
「歯抜くのも、『事故みたいなもので・・・』って言ってくださって、とっても気持ちが楽になりましたよ。なんか、ほんとに自宅のリビングに帰って来たみたいな気がしますよ〜。
「やぁ〜、ほんまですか。嬉しいですね。そんなにリラックスしていただいたら・・・」
「不思議ですよ。なんかそんな気がするんですよ。」
「ありがとうございます。でも、治療代金はきちっといただきますから・・・」(笑)
「えっ?!なんや〜。」(ガクッ)
というような、ボケ・ツッコミが見事にできる高知出身の方。こちらがどんどん話しかけて、面白い話を引き出してしまいたくなります。ちょっと「じゃれる」という感覚でしょうか。初対面なのに、物怖じしない性格で、オープンで明るくて、とっても気さくな青年。こんな患者さんは、ありがたいですね。ほんまに信頼しきっていただき、心に囲いのない方は、私達スタッフもリラックスさせていただけます。もともと持っている人間性なのでしょうか?!
「明日、傷口の洗浄に来てくださいね。」
と言ったら、
「来ないとあきませんか。時間、何時まで開いてるんですか。明後日では、だめなんですか。僕、明日、ちょっと忙しいので、来れるかどうかかどうかわかりませんし。どうしたらいいでしょうね。薬飲んでおけば大丈夫ですかね。やっぱり、来るべきですか?」
と、矢継ぎ早に、言葉の洪水?がやってきます。(笑)
ちょっと、「はい、はい、もう結構です」みたいに言いたくなる気持ちを抑えて、抑えて・・・
冷静に受け答えをして、送り出します。
思ったことを、「すぐに、素直に、思ったままに」人に伝えることができる人。
とっても嬉しい気持ちになりました。
何故?って・・・
私と一緒やもんね。(ははは)
歯科の受付は、とっても特別なところです。治療を頑張って受けてくださった方が、一番ほっとして「溜め息」をつかれるところですから、皆さんの飾らぬ本心が出ます。そんな心が丸裸になる瞬間を30数年見てきたのですから、私の中では何万人という患者さんのデータが詰まっています。人の心の真実を見抜くことの大切さを思う毎日です。
皆さんの、その「溜め息」が、私の心の財産です♪

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