浩子の部屋

美談ですぅ〜

たかが100円、されど100円!!
昨夜の仕事終了間際の診療所に、一人の若い男性(30歳代)が入って来られました。
「どうされました?お痛みか何かですか?」
「いえ、間に合ってよかったぁ〜。今日治療してもらったんですが、いただいたお釣りが、100円多かったんです。」
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「えっ?!100円をわざわざ返しに来てくださったんですか?」
「あの〜、実は今日、1790円だったんですよ。」
と言って、領収書を出してこられました。確かに、1790円の領収書でした。
「それで、2000円渡して、いただいたお釣りが、ほんとなら210円ですよね。だけど310円返してもらったんです。」
と、ご自分の財布の小銭まで見せてくださいました。
「絶対に、どう考えても、100円多いんです。」
「そうですか。当方の受付の間違いですから、どうぞもらっておいてください。わざわざ来ていただいて、ほんとに申し訳ございません。ご申告いただいて嬉しいですが、どうぞ、これは当方の間違いだったということで、お納めいただいて・・・」
と、100円お返ししようと思ったのですが、
「いえ、それだったら、僕が返しに来た意味がありません。これは受け取ってもらわないと、困ります。」
「そうですか。では、確かに受け取らせていただきました。お疲れのところ来ていただいて、ほんとに申し訳ございませんでした。ご親切に、ありがとうございました!!」
と、深々と頭を下げました。
なんて、美しい、正直な心の持ち主なのでしょう!!
私は、もう、ただただ感心してしまいました。受付が間違ったことよりも、たった100円をわざわざ返しに来る方がいる。
その事実が「すばらしい!!」。
普通ならば、100円くらいだったら、黙ってもらっておけばいい・・・はずです。しかも、朝一番に来られた方で、おそらく一日中仕事中も悩んで考えて・・・梅田の堂島から来てくださったという事実に、そして、その神様ほどの純粋で正直な心と行動に、感激いたしました。
世の中には、こんなに素敵なまっすぐなお育ちをした方がおられるのですね。こんな方をお育てになったご両親がほんとに素晴らしいんだろうなと思いました。私だったら、お釣りをもらってすぐに気が付いたら、きっとお返ししていたとは思いますが、帰ってから気づいたら、「まあいいか、そのままもらっておこう」的な発想になっていたことでしょう。その方の美しい行動もさることながら、自分の心の汚さや醜さも、同時に知ることになりました。(なさけなや〜〜!!)
100円といえども、間違いは間違い。きっと、100円を返しに来てくださった方は、受付の集計が合わずに困っているのではないか・・・と、思ってくださったのでしょうね。
今日の診療が終わるまでに駆けつけて、渡したい!!きっと、そんなお気持ちだったことと思います。人間として、道徳として、倫理として、当たり前のこと。でも、その当たり前のことが、「ごく普通に」できる。
自分の娘や孫に、それだけの教育が出来ているか・・・と、問い直すきっかけをいただきました。「自分の心に正直に生きる」・・・正義感とでもいうべきものでしょうか?!
美しい透明な心が、こんなに人を感動させるものなのですね。
このままで終わってはいけない!!・・・と思いました。お釣りを間違った受付の子に、
「謝るのではなく、この方にお礼のはがきを書いた方がいいんやない?」
と言って、書いてもらいました。私が書くのは、ごく簡単なことですが、間違った彼女が、お詫びではなく、感動したお礼の手紙を書くことで、彼女が成長すると思ったからです。
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人間って、捨てたもんじゃない!!
人間って、素晴らしい生き物!!
人間って、透明で美しい魂の持主!!

もう一度、人生の出直しをしなければ・・・
新築で、泥棒よけの防犯ばかり考えていると、人を疑う視線でしか、ものを見ることが出来なくなっていました。
悪人もおるけど、善人もおるぜよ〜!!

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