2005年2月号
キレイな息のつくり方
ブレスケアーへの意識
欧米では、誰にでも起こる生理的口臭について、色々なシステムを使って積極的にブレスコントロールする習慣を持っています。アメリカのコンビニに行くと、はっきりと「ブレスケアー」と書かれシステム化された商品群がたくさん市販されています(残念なことに、その大半は日本の”薬事法”という法律のために輸入も生産販売もできません)。歯ブラシや歯磨きを使ってプラークコントロールする習慣と並行して、特殊な歯磨きや洗口剤やミントガムなどを組み合わせて常に人為的に無臭にブレスコントロールする習慣や文化をもっているので、欧米人の息は通常はニオイがすることはありません。しかし何もしなかったらアジア人と同じように、近い距離では臭います(白人でもブレスケアー習慣のない民族の臭気をチェックした場合、アジア人や日本人と異なる特有の悪臭があります)。口のニオイはあって当たり前!だからこそ楽しく無臭の息をコントロールする~そう意識を変えることが真っ先に取り組みたい対策です。
色々な症状
他人に不快を与える「他臭症」は治療も簡単で治るのも早いので、強いニオイがあっても心配はいりません。ところがニオイを指摘されて気にするあまりに、他臭症を解決した後に「自臭症(他人には感じないのに、自分のニオイが気になる症状)」に陥ってしまうケースが最近増えています。
このような人を「仮面他臭症」と呼んでいます。他臭症の仮面をつけていますが、その下に「自臭症」の仮面もつけているケースです。性格にもよるのですが、急に自覚できない口臭に対しての不安が募り、コミュニケーション阻害を引き起こしたり、精神的問題に発展させてしまう人が急増しています。特に、中年以上の管理職や接客業や教職につく男性は、深刻な事態になってしまうことがあります。
仮面他臭症を防ぐには、過剰に不安にならず「絶対に治る」と安心することが大切です。指摘する側が誠意をもってフォローしていくことも大きな助けになります。