2007年11月号
インプラントの利点と欠点
成功率は高いですが顎や全身状態、植立本数などによってリスクは異なります。
インプラントの利点
- ブリッジのように隣の健全な歯を削る必要がない
- 義歯のように大きくないので、会話や味覚への影響が少ない
- 顎の骨に固定するので違和感が少なく、天然歯とほぼ同等の感覚が得られる
インプラントの欠点
- 保険の適用外のため高額
- 手術を伴うため全身状態などいろいろな条件が整っている必要がある
- 顎の骨の量が不足していると、治療は大がかりになる
- 歯並びや顎の関節などの条件が悪いと、何段階もの手順が必要となり、時間がかかる
- 成功率が極めて高いとはいえ100%ではなく、長持ちせずやり直しが必要なこともある
- 天然歯と比べて、歯根膜という歯のクッションに相当するものがないので、無理な力に弱い
- 感染に対する防御能力が劣り、注意深い歯ブラシによる清掃が必要
リスク
- 下顎で下歯槽神経麻痺(かしそうしんけいまひ)による下唇と周囲歯肉の知覚異常、感染による膿瘍(のうよう)や骨髄炎などが起こることがある
- 上顎は、上顎洞という骨の空洞があるため、上顎洞底挙上術(じょうがくどうていきょじょうじゅつ)などを使っても、副鼻腔炎などが起こることがあり、やや成功率は下がる
条件は患者さんごとに違いますので、専門医に相談しましょう。また、治療後も管理のための定期的な通院が必要です。