2013年5月号

PMTCについて

PMTCイメージ

歯の表面、歯と歯の間、歯茎に隠れた部分など、歯を徹底的に清掃します。むし歯と歯周病の予防のためには、欠かせないおそうじです。

歯を守るために、強力な助けとなるのが、PMTCです。

PMTCとは、P(プロフェッショナル)、M(メカニカル)、T(トウース)、C(クリーニング)の略で、専門家による器械的な歯の清掃のことです。

歯垢(プラーク)よりも歯にベッタリくっついて、むし歯菌や歯周病菌の巣窟になっているバイオフィルムは歯ブラシでもとれませんし、薬でとることもできません。プロによる器械的清掃、PMTCによってしかとれないのです。

PMTCにかかる時間は、歯の汚れ具合によって違いますが、だいたい1時間くらいです。2回に分けて行うこともあります。定期的に行えば、かかる時間も短時間ですみます。痛みもほとんどありません。

PMTCを受けたあと、指や舌でさわってみると、歯がつるつるしてたいへん気持ちのいいものです。これを知ると、定期的に受けたくなるでしょう。できれば半年に1回、少なくとも1年に1回は受けるようにしたいものです。

PMTCと同時に歯磨きの指導も歯科衛生士にしてもらいましょう。これをくり返していくうちに、磨き残しも減ってきて、バイオフィルムもつきにくくなります。歯茎もしまってくるのを実感するはずです。

PMTCの手順

一人ひとりの状態に応じた器具を選び、汚れ具合などから方法が選択されます。汚れの場所がわかる染め出し剤を使うこともあります。

  1. 研磨剤を塗る

    研磨剤を塗ります

    エナメル質を傷つけることなく、歯の表面を研磨できる研磨剤を歯の表面や歯の間、歯の付け根に注入または塗布します。

  2. ポイント

    ポイントを使って

    歯と歯の間にラバー製ポイントを入れて汚れを落とします。また、前後に動くラバー製チップを使って汚れを動かしてとります。

  3. ラバー製カップ

    ラバー製カップを使って

    カップは内側にギザギザがついています。柔らかい素材ですので、歯に密着して汚れがとれます。歯茎の下まで入り込んで汚れをとります。

  4. 専用ブラシ

    専用ブラシを使って

    ブラシは歯の咬合面、歯の裏側の細かいミゾをきれいにします。

フッ化物塗布

むし歯の予防と初期のむし歯の再石灰化を促すために、フッ化物を塗布します。フッ化ナトリウム液を用います。PMTCを受けたからといって安心してはいけません。日々の歯の清掃はきちんと行う必要があります。