2015年11月号

一流選手の条件は歯がいいこと!

スポーツ

人間は、食べものや水などを飲みこむ時、口を閉じて上下の歯を接触させて下のあごを固定しています。口を開けたままでは、嚥下することは非常に困難なはずです。それらの生理的な運動をする時ばかりではなく、瞬発的に力を発揮しなければならない時には、口を閉じてしっかりと奥歯を噛みしめます。

それでないと、強い力は発揮できません。「歯をくいしばる」という言葉はここからきています。  スポーツ選手にとって歯は命です。一流選手ほど、歯にかかってくる負担は相当なものです。歯への力のかかり具合(咬合力、咬合圧)はスポーツの種類と内容によって異なりますが、瞬間に筋肉の力を最大限に発揮することを要求されるスポーツにおいては、その依存度は顕著です。 たとえば、相撲の力士にとって、立ち合いのぶつかり合い、瞬間の勝負どころでの渾身の力をふりしぼっての攻防は、見ていても思わず手に汗を握ってしまいます。 奥歯を噛みしめた時の咬合圧は、平均50~70kgですが、力士では100kgを超えているでしょう。 体を接触させる機会の多い激しいスポーツは、歯が折れたり、口の中が傷ついたり、あごや顔面に損傷をを受ける危険性があり、スポーツ事故を防止するために、マウスピース(マウスガード、プロテクター)を上あごの歯列に装着することが推奨されています。 アメリカンフットボール、ボクシング、空手は義務付されていますが、ラグビー、サッカー、バスケットなども装着したほうがよさそうです。 市販のものと、カスタムメイドのものがあり、もちろん、カスタムメイドの方が装着時の違和感は少ないです。これは、歯科医院で製作してもらうことができます。 スポーツ用マウスピースで安全にスポーツを楽しもう! マウスピースの利点 1.外傷の予防 2.脳しんとうの軽減 3.運動能力の向上   歯科医院での製作手順 1.むし歯やかみ合わせを診察後、歯型とかみ合わせを取ります。 2.製作後、お一人お一人に合わせて調整し、装着していただきます。 お口の中は人それぞれ違います。 ご自分のお口に合ったものを歯科医院で作りましょう。