2019年8月号
非常時の口腔健康管理
〜水がある場合〜
少ないお水でも歯や入れ歯を磨きましょう!
口の中を清潔にしておかないと、口の中で細菌が増えて、肺炎をおこしやすくなります。 特に高齢者の方は誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)に注意してください。肺炎以外にも、全身の病気に影響を及ぼします。これらを防ぐためにも、口のお手入れや顔を動かす体操を始めましょう。歯ブラシがある場合
- 水で濡らしたティッシュペーパーで軽く唇を拭きます
- 絵のような水の量のコップを2つ用意し、水量の少ないほうに歯ブラシを入れて濡らします
- 歯を磨きます
- 歯ブラシが汚れたら、ティッシュを濡らし、汚れを取ります
- 少ない水のコップですすぎ、歯みがきとブラシの汚れ取りを繰り返します
- 最後にもう1つのコップで少なくとも2回口をゆすぎます
ポイント
- 口内炎ができていたり、歯みがきをしていて出血がある場合は、うがい用薬液(洗口液)を使うと効果があります。
- うがいが可能な量のお水がある場合で、歯みがき剤が手元にある場合は、少しだけ歯磨き剤を使いましょう。
歯ブラシがない場合
- 食後に少量の水やお茶でぶくぶく、がらがらうがいをします
- タオルやハンカチ、ティッシュペーパーなどで歯の表面を擦って、出来る限り汚れを取り除きます
ポイント
- うがいは、1度に多くの水を含んで吐き出して終わるよりも、少量ずつ水を口に含んで吐き出すことを繰り返した方が効果的で、より口の中の汚れを薄める効果が強くなります。
入れ歯のお手入れ
- 出来れば毎食後、少なくとも1日に1度は外して、スポンジ・ガーゼ・使い捨てのウェットティッシュのような道具を使って汚れを取って下さい
- 部分入れ歯では、針金の部分などが複雑な構造をしている場合が多いので、義歯用ブラシや歯ブラシ綿棒などでお手入れします
ポイント
- 就寝時は外し、義歯洗浄剤か水中で保管することが望ましいですが、非常時はその限りではありません。 食器洗い用の中性洗剤でも代用できます。