2026年4月号
歯茎の口臭や出血は・・・
1.歯周病は炎症性疾患
歯周病とは、歯垢(プラーク)内に潜む歯周病原菌によって引き起こされる炎症性疾患です。歯肉炎・歯周炎という二つの炎症を総称して歯周病と呼んでいます。歯肉炎は歯周病の初期段階。歯茎のみに炎症が起きている状態で「歯みがきをしたときに血が出る」「歯茎が赤くはれる」「口臭がする」といった症状があります。その歯肉炎を放置していると歯周炎へと進行していきます。これは歯と歯茎の溝である歯周ポケットに炎症が起こっている状態です。入りこんだ細菌が歯槽骨と呼ばれる歯を支える骨を溶かしてしまうため、ポケットが深くなり、最終的には歯を失うことにつながります。
2.歯周病は静かに進む
初期段階の歯肉炎の原因は、適切な歯みがきをしないことで増えていく細菌の塊・歯垢です。歯 垢に唾液の中のカルシウムが沈着していくと、石灰化してしまうのですが、それを歯石と呼びます。歯石は普段の歯みがきでは除去できないので、歯科に行って取ってもらいましょう。歯周病は痛みがなく静かに進むので、気づきにくいのが特徴です。そのまま歯周炎にまで進んでしまうと、膿が出てきて口臭がひどくなったり、歯がグラグラになって抜けたりするほか、歯茎 がやせるので、歯が長く見えたりと見た目にも影響します。
3.歯の健康は全身の健康に大きくかかわる
歯周病原菌や菌が出す毒素が、血流にのって心臓や脳に運ばれ、炎症を起こしたり血管を切れやすくしたりします。細菌性心内膜炎や脳梗塞、認知症にも歯周病原菌がかかわっているといわれています。肺に入ると、誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。さらに、子育て世代のみなさんにお伝えしたいのは、歯周病が早産や低体重児出産の要因のひとつといわれていることです。歯周病はうつる病気なので、親が歯周病の場合、子どもに感染するリスクがあります。歯ブラシは別のものを使い、食事のシーンでもスプーンの共用などは避けるようにしましょう。


