2004年11月号

顎の不調は生活習慣が原因!

顎関節症について

顎関節症イメージ

 口を開ける時や閉じる時、耳の前にある顎関節症が痛む「顎関節症」・・・これは、次の3つのうち複数の症状があって、日常生活に支障が出ている場合をいいます。

  1. 以前より、口が開けにくくなった。
  2. 口を開けようとしたり閉じようとすると耳のあたりが痛んだり、口を動かさなくても痛い時がある。
  3. 口を開けると、耳の前の顎関節周辺からコキンと音がする

みなさんにこんな症状はありませんか・・・?

 顎関節症になるのは、歯並びやかみ合わせが悪い人と思いがちですが、実はまったく違うところに原因がある方が多いようです。あごの関節を動かす筋肉の不調和からくる病気・・・つまり歯並びやかみ合わせがよくても、その「使い方」が悪くて顎関節症になってしまう人もいるのです。

 顎関節が不調に陥る原因は、大きく分けて次の3つです。

  1. あごの使い方が悪くてなった場合
    食事の時、正面を向かずにいつも横のテレビを見ながら食べる習慣があったり、かむ回数が異常に少ない早食い、スルメやフランスパンなど硬いものを食べ過ぎて、首とあごの筋肉に負担をかけている人などがそうです。
  2. 慢性の肩こりや腰痛など、体の不調があごに影響を与えている場合
    脊椎変形症など腰痛の原因となる骨格の問題をもっている人、ストレスによる緊張から肩や首が常にこっている人、急に高さのある枕を使い始めたり、布団に寝ていたのにベッドに替えたために筋肉のバランスが悪くなった人などがコレに当たります。
  3. 口の中に変化が起きて、あごの使い方が変わった場合
    虫歯や歯周病のある歯を避けて、健康な歯だけで噛んだり、歯を抜けたまま放置していると顎関節症になる場合があります。歯科治療で入れた被せ物や人工の歯が合わずに、かむ場所が変わってあごに負担がかかって症状が出る人もいます。

生活習慣の改善など、治療は原因に応じて

悪いあごの使い方

 顎関節症を治すには、思い当たる原因を解消することが第一です。
虫歯など、口の中に異常がありそうな人は、まず歯科医院でチェックしてもらいましょう。さらに、生活改善を心がけてください。食べるときは背筋をのばし、胸をはったよい姿勢で正面を向いて食べましょう(足は組まずに床にしっかりつけて)。足を組むクセがあると、腰から首の筋肉がねじれて背骨も曲がり、全身の筋肉のバランスがくずれます。顎関節にも悪影響が出てきます。

平日と週末の生活リズムが大きく異なっている人は、できるだけ毎日同じ時間に起きて、リズムを一定に保つようにします。こんな毎日の心がけが、顎の不調を解消します。