2020年5月号

噛むことはダイエットのカギ

ヤセたい人はよく噛んで食べるのが早道

「よく噛んで食べると消費カロリーを増やせる」ということを発見したのが、東京工業大学のリベラルアーツ研究教育院教授です。 「人は誰でも食事をした後は、エネルギー消費が高まります。実験する前は、よく噛んで胃腸の負担が少なくなれば、消化管に流れる血流も少なくなり、食後に消費されるエネルギーは少なくなるはずでは?ところが、実験してみると逆でした。あまり噛まずに急いで食べるよりも、ゆっくり食べた方が、食後のエネルギー消費量が約15キロカロリー増えました」 1日3食、この差が積み重なった場合、なんと1年間で約1万6000キロカロリー、脂肪にすると2kgちょっとになるそう。これだけのカロリーを消費しようとすると、ウォーキングなら80〜90時間かかります。 早食いの人は太りやすいということは、さまざまなデータからも明らかです。「よく噛むこと」はお金も時間もかからないダイエットなのです。

よく噛むと食後の消費エネルギーが増える

物を食べることで食後に消費されるエネルギーをDIT(食事誘発性産生)と言います。実験によって、噛む回数が増えるとDITが高まることが判明しました。

目の前の食べ物をゆっくり味わうのがコツ

噛む回数と食べる速さには相関関係があり、ゆっくり食べると噛む回数が増え、食べる量も減ります。つまり、ゆっくり味わって食べれば自然に太りにくくなるのです。