2020年7月号

グラフが示す歯周病治療のポイントは?

定期検診とプロによるクリーニング

「むし歯にならないと歯医者には行かない」という人は多いですが、プロによる定期的なクリーニングは歯周病対策の絶対必要条件です。
歯肉炎の発生状況を調べるイエテボリ大学の研究では被験者を2つのグループに分け、片方は3か月ごとに検診とクリーニングを受けさせ、もう片方は検診のみ受けるようにしました。検診とクリーニングを受けたグループでは、歯周炎が改善された人は17%、歯ぐきの後退が起きた人は11%でした。
検診のみのグループでは、同様に改善された人は1%、歯ぐきの後退が起きた人は89%にも上りました。
もちろん日々のケアも重要です。日々のブラッシングは歯ぐきもマッサージする要領で行ってください。2〜3か月も経つころには歯ぐきの腫れは引き、血行もよくなるはずです。歯周病菌が減るので、退治するための白血球を送り込まなくてもよくなり、血管が細くなる為、歯ぐきは健康的な色を取り戻します。 。
3か月ごとに検診とクリーニングを受け他グループと、検診のみのグループの歯茎の後退比較表
※両グループともに歯磨きは実施。検査日にクリーニングを受けたグループは当然ながら好成績でした。