2021年12月号

歯周炎の子供が増えています!

歯周炎の子供
近年、子供が歯周病にかかる割合が増加しています。厚生労働省の歯科疾患実態調査では、10歳以上の子供の2人に1人が歯周病の初期症状である歯肉炎にかかっていることが確認されました。
さらに、4人に1人以上の子供に歯石沈着が見られました。その後の調査においても同様に、子供の歯周病罹患率の増加が報告されています。
むし歯と違って、歯周病は初期のうちは自覚症状に乏しいので放置しがちです。
その為、知らないうちに進行して歯肉炎から歯周炎になってしまい、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまいます。

なぜ子供の歯周炎が増えていってるの?

-食生活の変化-
食生活の変化で噛みごたえのある食べ物が少なくなり、現代の子供はファストフードやお菓子などの軟らかい高力リーのものを摂りがちです。
食べ物をよく噛まないと、歯肉が刺激を受けず細胞が弱くなり歯周病の原因菌に対する抵抗力が弱まります。
また、だ液の分泌も悪くなり口の中が乾きやすくなって食べ物や細菌が付着しやすくなります。
-不規則な生活-
最近の子供たちは、放課後に塾やさまざまな習い事をする割合が高くなっています。
そのため、食事の時間が不規則で、食事にかける時間も短くなりがちです。
また精神的なストレスもたまることによって身体の免疫力が低下します。
免疫力が低下すると、歯周病の原因菌が繁殖したときに抵抗する力が弱まってしまいます。
-磨き残し-
最も考えられる原因は磨き残しからくるものです。
どうしても、毎日の歯磨きには癖が出るので、同じ箇所の磨き残しが続く状態になります。
するとそこに歯垢がたまり、やがて歯石になり歯周病に結びつきやくなります。
幼児のうちは保護者の方が仕上げ磨きをしていても、成長して本人任せになってから進行するこ ともあります。生え変わりの時期は、歯列が不揃いなことも磨き残しの原因になります。
 定期的に歯科で検診とクリーニングを受けるようにしましょう
定期的に歯科で検診とクリーニングを受けるようにしましょう。
理想的なのは1ケ月に1回、少なくとも3ケ月に1回は予防歯科として
ご家族で歯科を訪れる習慣を付けていただくことが理想的です。