2022年4月号
コロナ禍だからこそ大切に 口腔ケアで感染症にかからない&かからせない
「口は感染症の入り口であり出口である」という言葉があります。
新型コロナやインフルエンザなどのウイルスは、感染している人のだ液に混入していることがわかっていますから、歯磨きなどの口腔ケアで感染を予防するためには、だ液に直接触れたり、飛沫を浴びないように注意する必要があります。
一方、しっかり口腔ケアをして口腔内の細菌数を減らすことは誤嚥性肺炎の予防になり、ウイルスの増殖を阻害することも知られています。
口腔ケアには2つのケアがある
口の中をきれいにする口腔ケアには、2つのケアがあります。1つは、むし歯や歯周病、口臭など、全ての年代の人に関わる口腔内トラブル予防のための「衛生面」のケアです。高齢者は、これに加えて、口腔機能を維持・向上するための「機能面」のケアが重要で、この2つのケアを合わせることで、口腔ケアの目的を果たすことができます。
口腔内に細菌が増えると歯周病菌を含んだだ液を誤嚥する、菌が血管内に侵入して様々な病気を引き起こすなど悪影響が全身に及びます。
衛生面
- ・口腔内の清潔と潤いを保つ
- ・粘膜ケアにより咳反射(むせ)・嚥下反射を高める
機能面
- ・口腔機能を維持・向上することでQOL向上につなげる
(食べる、会話する、笑う) - ・口腔内細菌による感染症のリスクを抑える
(誤嚥性肺炎、インフルエンザ等)
歯周病菌と全身疾患の関連
口腔内に細菌が増えると歯周病菌を含んだだ液を誤嚥する、菌が血管内に侵入して様々な病気を引き起こすなど悪影響が全身に及びます。