2023年6月号
頬杖が歯並びに及ぼす悪影響
Q.小学生の娘が頬杖をついていたら、先生に「歯並びが悪くなるし、口が開かなくなっちゃうよ」と言われたそうです。どういった理由でしょうか。
A.頬杖をつくと、頭の重さが顎にかかります。継続して顎に力がかかることで顎の骨が歪んだり、歯並びがずれたりすることがあります。
「態癖」の悪影響
頬杖のように自分にとっては楽で無意識にしていることですが、実は自分の体に害を及ぼしている習慣や癖があります。これを「態癖」といいます。態癖には、頬杖、うつぶせ寝、横向き寝、肘枕、指しゃぶり、片噛み、唇の巻き込み、口呼吸、食いしばりなど、口に関係するものだけでも沢山あります。うつぶせ寝の習慣があると、歯並びが内側に入り込んだり、傾斜してきたりすることがあります。指しゃぶりを続けていると上の前歯を押し出して「出っ歯」になったり、前歯がかみ合わなくなったりします。子どもの歯は永久歯に生え替わる成長期には特に動きやすく、外からの力に影響を受けやすいのです。
周囲の人が気を配って!
このように何げなくしている態癖から、大切な子どもの健全な口や体の成長を守るためには、周りの人の気づきや声かけが必要です。子どもが無意識にしている癖は、自分の体に良くないことをしている自覚がありません。保護者の方や先生やお友達が、気が付いたら優しく教えてあげましょう。