2024年3月号

骨粗しょう症の患者様はお薬手帳をご持参ください

おくすり手帳の画像
近年、骨粗しょう症の治療薬を服用されている患者様が多くなっています。
骨粗しょう症の治療薬には、さまざまな種類があります。その中で、骨を壊す働きを抑える薬を使用している方は、歯科治療を行う際に注意が必要となります。これらの薬剤を服用していると、抜歯などの外科的な歯科治療を行った際、まれに顎の骨に壊死(えし)が生じることがあります。症状としては、顎の腫れや痛み、歯の動揺、口唇のしびれなどがあり、進行すると骨が露出してしまいます。
すでに長期間服用している方は、抜歯などの外科的な処置をできるだけ控える必要があります。どうしても抜歯が必要になった場合には、医科の先生と相談の上、可能ならば3カ月程度の休薬後に抜歯を行うことが望ましいでしょう。その際、治癒した後に服薬を再開することや、術前から抗菌薬を服用して感染予防を行うことが必要となります。
「お薬手帳」があれば、提示してください。
服薬の開始予定がある方は、開始前に歯科を受診し、必要な場合は外科的な処置を行っておくことが良いでしょう。
お口の衛生状態を良好に保ち、普段から服薬の状況を把握させていただくことが非常に重要ですので、定期的な歯科検診を受けることをお勧めします。