2004年3月号
鼻で呼吸をすると美人になる?~呼吸と美貌の関係~
あなたは鼻呼吸?
最近、口呼吸をする方が増えているそうです。
実は正しいのは鼻呼吸なのですが・・・というのも、鼻の穴の入り口付近にある鼻毛・その奥にある繊毛が生えた細胞・鼻の穴の壁を覆っている粘膜などは、空気中のバイ菌や埃が体内に進入しないようフィルターとして働いています。鼻には汚れた空気を体に優しいものへと変換させる作用があるのです。ところが、口にはこれらの機能がありません。口呼吸の場合、体内にバイ菌が入り放題なうえ、肺が酸素をうまく取り込めない・・・だから体に悪影響を与えてしまうんです。
そこで気になるのは、自分の呼吸が鼻か口か・・?ということですね。まず、気づくと口が半開き・いつも唇がカサカサ・朝起きるとノドがカラカラ&ヒリヒリ、これらの症状に一つでもあてはまれば、口で呼吸しているのは間違いないとか!さらに、顔にも傾向が表れてくるそうです。たるんだ目元・下がった口角・出っ歯などが見当たると、口呼吸の可能性大です。なぜなら、これらはすべて口呼吸によって起こる”筋肉のクセ”などが原因で、睡眠中など自分でも気が付かないうちに口から空気を吸っていることも・・・
口呼吸を続けると・・・
では実際、口呼吸の場合どんなトラブルが出てくるのでしょうか?特に美容面で顕著なのが、顔や体のたるみです。
鼻を使わず口で空気を吸っていると、鼻そして鼻から上の筋力がダウン・・・重力によって下がってしまいます。しかも口呼吸で口の筋肉が鍛えられる訳でもなく、口はいつもポワンと開いた状態で緊張感なんてありません。つまり、口で呼吸することで目元や口角が下がり、頬はゆるみ、アゴが二重になり、と顔全体がたるんでしまうんです。また、口呼吸の人はアゴが前につきでて猫背になりがち。呼吸が浅くなって肋骨の間にある筋肉だけを使うようになり、胸より下にある筋肉の出番が減ってしまいます。すると、お腹周りの筋肉が弱くなってポッコリ出てしまう・・・、そう、体までたるんでくるんです。また、外見だけでなく体内への影響も・・・
口呼吸では空気といっしょにバイ菌が体内に侵入するため、細胞が活発に働くことができません。新陳代謝が悪くなって水分や老廃物が体外に排出されず、むくみの原因にもなるとか!同時に、しっかり働けない細胞はエネルギーや熱を作り出すことも無理で、体の冷え(冷え性)にもつながるそう・・・口呼吸は健康を害する恐れもあるのです。
というのも、体内で特にバイ菌に弱い場所は腸で、口呼吸は腸内細菌のバランスをくずしてしまうので消化・吸収を行えないばかりか、バイ菌が体中にはびこることも!体に不調が表れて当たり前ということなのです。
今すぐ鼻呼吸を!
口呼吸の方は、美容面・健康面のことを考えても、今すぐ鼻呼吸に切り替えるべきでしょう。コツはとにかく「口を閉じる」こと!とくに「リラックスしているとき」や「何かに夢中になっているとき」は口が半開きになるので、意識してください。
正しい鼻呼吸法
鼻呼吸の最初の1歩は、寝ても冷めても「口を閉じる」ことから!
そして朝晩2回は、この鼻呼吸法を実践されることをオススメします。
- 足を肩幅より広めに開いて立ち、両手を挙げて”バンザイ”の姿勢をとる
- 背筋と首筋をのばしてアゴをひき、口と肛門を閉じる
- 上アゴは上げ・下アゴは下げ、上下の歯の間をやや開けたまま口を閉じる
- そのまま鼻から空気を吸い、お腹をへこませて横隔膜を引き上げるようにする
- 鼻から息を吐き、お腹の力を抜いて横隔膜を下げるようにする。この時口は閉じたまま歯を軽く噛みしめる。
1~5を、8回繰り返して下さい。