2024年1月号
だ液力で免疫力アップ&お口問題を解決!
マスクの長期着用でむし歯&口臭が悪化!
コロナ禍のマスク着用により、歯科治療を受ける患者さんの口内環境が悪化していることが、2021年1月の歯科医師を対象に行われた調査で判明しました。その大きな原因は、口呼吸による口内の乾燥だといいます。マスクをしていると息苦しさを感じ、知らないうちに口呼吸になります。そうなると、口呼吸の習慣がついてしまい、マスクをはずしても口を開けて呼吸をするようになります。するとだ液が必要以上に蒸発して口内を循環するだ液量が減り、結果的に口の中に汚れが残ってむし歯や口臭の原因となります。
だ液が減少すると健康状態も悪化する!?
だ液の量が減ることは、口内はもちろん、全身の健康にも大きく関係します。だ液量が少なくなって口内環境が悪化すると歯周病菌が増殖し、がんや心筋梗塞、糖尿病の悪化といった疾患を招く可能性もあります。新習慣でだ液力・口内環境を改善!
だ液には免疫抗体の一種である”IgA”が含まれています。IgAは身体の中に侵入しようとする細菌やウイルスを防御する重要な働きをしています。つまり、十分な量のだ液を分泌することは、新型コロナウイルスなどの感染症対策にも役立つと言えるのです。また、人間の免疫システムは腸で作られていると言われています。IgAをはじめとする免疫成分を増やすには、腸内環境を整えることも大切です。